Qoly年末年始恒例のプレイバック企画! 過去に掲載された記事をもう一度振り返ってみよう。

今回は2016年7月22日、『Jリーグ中継がネットに移行することで考えられる3つの「懸念点」』。今年は日本サッカー界にとって大きな節目となる。そのメディア戦略はどのような結果をもたらす?

20日、JリーグはPerform Groupが提供する「DAZN」と放映権に関する契約を締結した。

「DAZN」はスポーツに関する見放題のライブストリーミングサービス。

今回Jリーグは同サービスと10年間の放映権契約を結んだわけだが、これによりJリーグ中継のメインストリームは「テレビ」から「インターネット」へと完全移行することになった。

もちろん、JリーグとPerformの間では地上波やBSで無料放送することの重要性が共有されているようで、今後テレビ放送の契約に関しても進められるという。

しかし、テレビで放送されるのはあくまで一部の試合である。「DAZN」が全試合の放映絵権を獲得している以上、Jリーグ中継の根幹はやはりインターネットになるわけだ。

2100億円という莫大な金額ばかりに目が行くが、これは日本の放送業界にとってエポックメイキングな出来事だ。

そして、インターネット中継に移行することで懸念されることがいくつかある。今回はその3つをまとめてみよう。

1. サーバーの負荷によるアクセス障害

映像サービスで必ずといっていいほど問題になるのが、サーバーの問題。

「DAZN」ではJ1、J2、J3の全試合を1080pのHD画質で提供予定であるといい、サーバーに過大な負荷がかかることは想像に難くない。

地上波放送は基地局から強力な電波が送られているため中継が届かないといった事態はまず発生しない。

CS放送では衛星から電波が送られるため天候によっては視聴できないケースもあるが、それでも稀である。しかし、インターネット配信はサーバーの負荷によって供給の安定性が大きくグラつくサービスであるのだ。

実際に、『スカパー!』や『WOWOW』が展開するオンデマンドサービスでもサーバーの問題から大一番を放送できなかったことがある。

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