チームの主軸となっていた中村俊輔の退団も噂される一方で、扇原貴宏が加入するなど大きな変革の予感が感じられる今冬の横浜F・マリノス。

エリック・モンバエルツ体制3年目となったクラブには欧州で実績を持つ有力な外国人選手が加入することになった。それがウーゴ・ヴィエイラである。

イングランド、スペイン、イタリア、ドイツ、フランスといった5大リーグ、あるいはポルトやベンフィカなどビッグクラブでの活躍はないため知名度は高くはない。

しかし、出場機会を与えられれば活躍を見せてきた、「知る人ぞ知る」タレントといえるのがウーゴ・ヴィエイラだ。

デビューしたサンタ・マリアは地域リーグの小クラブだったが、そこで圧倒的な得点力を発揮。18歳でボルドーのBチームに引き抜かれたこともある。

しかし、彼がブレイクしたのは2009年から所属したジウ・ヴィセンテ時代だ。

2011-12シーズンにジウ・ヴィセンテは1部に昇格し、ウーゴ・ヴィエイラは開幕となったベンフィカ戦で見事なゴールを決めた。

筆者はたまたまジウ・ヴィセンテの開幕から3試合をライブで見ており、その際には「シュートの決定率は低いが、加速力に優れていて飛び出しが上手く、スペースに強いストライカー」とメモを取っていた。

実際当時はそれほどゴールを量産することはなかったのだが、圧巻だったのは次のシーズンだ。

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