『The Guardian』は9日、「ナイジェリアサッカー連盟は、同じ母体の傘下にあるクラブは一つのリーグに1チームのみ参加できるというルールを計画している」と報じた。
記事によれば、先日行われたナイジェリアサッカー連盟の会議において、来季のシーズンから同じ母体から資金提供を受けているクラブはリーグに1つしか存在できないというルールを導入する方針であるという。これは八百長など腐敗撲滅の一環であると考えられている。
これによって大きな打撃を受けるのは、「自治体の支援を受けているクラブ」だ。
現在ナイジェリア・プレミアリーグでは強豪のエニンバとアビア・ウォリアーズが同じアバ州政府から資金提供を受けており、このルールに抵触する。
他にもウォーリ・ウルヴズ、デルタ・フォース(ともに2部)、イカ・レンジャーズ、デルタ・スターズ、イソコ・ユナイテッド(3者は3部)の5クラブはデルタ州政府の支援を受けている。
サッカーに限らずスポーツチームの運営には自治体が関与することも多く、日本だけでなく多くの国で公的な支援がある。イランなどでは「国有」のクラブも存在しているほどだ。
元サッカー選手のアデラブ・アデゴケ氏やデルタ州政府のスポーツ委員長を務めているトニー・オコワ氏は以下のように話し、雇用創出のためには必要な手段であると訴えたという。
アデラブ・アデゴケ
「サッカー連盟はナイジェリア人に何をもたらそうとしているのか。これは連盟から来る最も馬鹿げたアイデアの一つだ。
そのようなクラブの経済的利益を考慮しなければならない。どこにも雇用は存在しない。州政府は2~3クラブを持つことが若者の雇用創出の方法なのである。
それを解散させることを強いられた場合、選手や関係者はどうしろというのか?この動きは不当なものである」
トニー・オコワ
「このようなクラブを連盟が禁止するような理由は見当たらない。デルタ州政府は草の根のサッカーを発展させるため、青少年の雇用を保つためにクラブを使っている」