<1stレグ勝因>「ブスケツ封じ」が功を奏した1stレグ
一方のエメリ監督はバルセロナの欠点をよく見抜いていた。特に大きかったのは、シャビの退団以降組み立てにおけるセルヒオ・ブスケツへの依存度が上がっていることに着目し、「ブスケツ封じ」を重視したことだ。その役目を任されたのはエースであるエディンソン・カバーニ。ストライカーとしては異常なレベルの守備貢献度を誇るウルグアイ人はこの役目にうってつけだった。結果、カバーニは期待に応える奮闘ぶりでブスケツの邪魔をすることに成功。11kmを走り抜いた男こそ、マンオブザマッチに選ばれて然るべきキーマンだったと言える。
右ウイングのディ・マリアも対面のジョルディ・アルバにまともに仕事させず、しっかりアタッカーとしても2得点する素晴らしい出来栄え。左ウイングのドラクスラーも得意でない守備に奔走しチームトップの4つのインターセプトを記録、一方でゴールをもぎ取るなどアタッカー陣は揃ってタスク以上の仕事を全うした。またエメリ監督はダイナミズムを特長とし、インサイドハーフでの起用が主のラビオをアンカー起用したが、彼が前に上がらないようしっかり動きを制限。この21歳にアンカー仕事を全うさせた。
なお、フォーメーションについてはラビオ、ヴェッラッティらセンターハーフの並びは横一線とするメディアや逆三角形とするメディアも多かった。