この2チームのユニフォームが見分け難かった理由は何でしょうか?

はい。区別がつきにくかった最大の理由は、「色み」だけでみると緑とグレーで差はあるのですが、色は「色み」だけでなく、「明るさ(明度)」、「鮮やかさ(彩度)」の要素があります。

もともと両チームのユニフォームは「明るさ」と「鮮やかさ」が似ています。さらに、この試合の日の天候が問題です。色をみるためにはある程度光の量が必要です。曇りだったために光量が不十分だったわけです。

暗いと色みや鮮やかさを感じる脳の中の「錐体」という細胞が働かないため色は見分けにくくなります。

ユニフォームの光の反射率も、両チームで同じくらいだった可能性もあります。さらに選手は必ずしも止まっているわけではありません。ボールが動く中で、両チームの選手の動きをみながら色を見分けるのは非常に困難だったと思われます。

Jリーグではユニフォームに関しての規定はあまり多くありません。シーズン前に1年分の試合に使う「ユニフォーム使用計画」を立ててそれで運用しています。

Jリーグのユニフォーム要項は以下のようになっているようですね。

第3条〔ユニフォームの色彩〕
(1) フィールドプレーヤーのユニフォームの前面と背面の主たる色彩は同じであるものとする。
(2) シャツは以下の用件を満たすものでなければならない。
① 袖があること
② 審判員が常時着用するシャツの色と明確に判別し得る色彩であること
③ アンダーシャツを着用する場合は、袖の色がシャツの袖の主たる色と同じであること
(3) アンダーショーツまたはタイツを着用する場合は、その色はショーツの主たる色と同じ
でなければならない。
(4) それぞれのゴールキーパーは、他の競技者、審判員と区別し得る服装を着用しなければ
ならない。

(中略)

第5条〔使用義務〕
Jクラブは、試合において、その所属チームの選手に、「ユニフォーム使用計画」に定め
るユニフォームを使用させなければならない。

ーJリーグのユニフォーム要項より

【次ページ】改善策はこれだ!!