ポール・ポグバ
(ムスリムとして、数々のテロがあったマンチェスターに住むことは?)
「難しい質問だね。諦めることは出来ない。テロ犯を認めるわけにはいかないよ。そのために戦わなければならない。
悲しいことは人生で起きるものだ。でも、生きることを辞めることは出来ない。人を殺すことも出来ない。殺人は狂気だ。宗教を理由にできるものじゃない。
あれはイスラム教なんてものじゃない。誰もがそれを知っているし、これを言っているのも僕だけではないよ」
(英語は話せた?)
「基本的なことだけね。Good Morning, Good Evening, あとは数え方くらい」
(マンチェスター・ユナイテッドに16歳でやってきて、アレックス・ファーガソンの英語はわかった?)
「全然!わからなかったよ。最初はね。マンチェスターのアクセントがわからず、チームメイトの話も理解できなかった。
彼らは速く話すし、僕は『ゆっくり、ゆっくりお願い』と言ってね。こっちが話すことも出来ないし。
友人たちは今、あの日の僕のことを笑っているよ。『喋れなかった最初の日を思い出すな。今はこっちよりもよく喋るけど』とね」
(ユヴェントスに行ったこと)
「マンチェスター・ユナイテッドを離れて、プレーすることにした。それが僕の求めていた全てのことだった。若かったが、戦える準備が整っていると感じていた。
しかし心の中で思っていた。『まだ終わっていないぞ。いつか戻ってくる』と。
母も言っていたよ。『いつか戻ってくるわよね。私は残るわ。マンチェスターに馴染みの美容院があるから』とね」
ポール・ポグバ、今年死去した父から言われたこととは
Text by 石井彰(編集部)
カズに憧れて全身赤のスーツを買ったことで校内一の人気者になったが、中身が伴わず一発屋で終わったというエピソードを持つ島根県出身のエディター。その影響か赤いチームを好み、ヴァランシエンヌ、レイションエス、ノッティンガム・フォレストなどを応援している。
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