――その他に気になった選手を数人挙げるとなると?

まずは、セレッソ大阪の杉本健勇、清水エスパルスのチョン・テセは浮かびますね。両者共に、これまで以上にゴール前でリラックス出来ている印象です。ただ、ゴール以上にシュートチャンスはあったはずなので、もう少し数字を伸ばせた可能性はありましたが…。

――ゴールランキングで言うと、ラファエル・シルバ、ペドロ・ジュニオール、クリスランのブラジル組も上位です。

はい。いずれも派手なゴールがありましたし、記憶には強く残っています。ただ、皆に共通する点ですが、好不調の波だったり、コンディション不良がありましたからね…。なので、本来であれば、もっとやれる選手だと思います。

後は、個人的な期待値を入れての話になりますが、大宮アルディージャの江坂任とガンバ大阪の長沢駿も気になりました。

江坂は昨季大きく評価を高めた選手ですが、今季はチーム事情からFWで起用される試合が増え、スコアラーとしての能力が日に日に上がっています。

決定力が高く、175cmという身長以上にヘディングも強いですし、面白いですね。チーム状況が苦しく、周囲からのサポートが限られている中での5得点は評価されるべきでしょう。

長沢については、何といってもあの「高さ」が目立ちましたね。これまで「宝の持ち腐れ感」が多少ありましたが、「DFとの駆け引き」や「ポジショニングの良さ」が身につき、ゴールという結果に結びついてきた印象です。190cmを超える高さだけでも十分な武器になりますが、そこにゴール前でのクオリティーが合わさりつつあるので、日本代表入りもあり得そうです。

ただ、これも日本人選手にありがちなんですが、力強さであったり、ポストプレーの正確性の面はまだ物足りなさが残ります。あれだけの恵まれた体格をもってすれば、潰れ役としてもうう少し貢献できると思うのですが…。この辺りは今後の課題かもしれません。


さて、いかがだったでしょうか?これで各ポジションのMVP候補が出揃いました!次回は、いよいよベストイレブンの発表です。お楽しみに。

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