雪の上で50対50のゲーム。苦しいことを一緒に乗り越え、チームワークが強まりました
――部活を通じて最も成長できた部分は?
高橋 サッカー部はJリーグのユースチームに、技術面では敵いません。だからこそ、気持ちの部分では負けないように意識していました。苦しい練習を誰よりもやった自信があったからこそ、最後まで走り切れたのだと思います。そういう精神的な部分は学べました。
――もう二度とやりたくないような辛いトレーニングはありましたか?
高橋 冬は走り込みが中心でしたね。雪の上じゃボールを使っても技術は伸びないですから。ただ、雪の上で50対50のゲームをやることもありました。ボールを3つ使って、先に3点を取ったほうが勝ちなんですが、負けたチームは罰ゲームとしてタイム走を走らなくちゃいけないんです。だから、みんな必死で(笑)。ただ、苦しいことを一緒に乗り越えるからこそ、チームワークは強まりました。
――雪の上でプレーすれば足腰も鍛えられそうです。
高橋 でも、辛すぎて辞めたくなりました(笑)。途中からは足場が固まってくるんですが、初めのうちは雪をかき分けながら走らなくちゃいけないのでキツイんです。
――50対50対だと手を抜く人もいそうですね。
高橋 いたかもしれません。でも、そういう選手は冬が明けた時にAチームやBチームから落ちちゃいます。もっとも、上昇志向が強い選手ばかりだったので、球際でも相当に激しく当たり合っていましたね。
――雪国独特のトレーニングですね。
高橋 独特すぎます(笑)。みんな雪が降らない地域の学校を羨ましがっていました。
――ただ、苦しい練習をやり切ったからこそ、全国制覇を成し遂げられたわけですね? 高校生活で手に入れた財産はタフさ?
高橋 そうですね、耐える力は鍛えられました。