現在のリーズは?

現在のリーズは冒頭にも紹介したアンドレア・ラドリツァーニ会長の元で再起が図られている。今年チームを買収したラドリツァーニは2016年5月からチームの株式購入のための交渉を進め、12月に50%の株式を取得。今年5月にようやく単独オーナーとなり、マッシモ・チェリーノから株式をすべて買い取った。

今季はそれに伴ってトーマス・クリスティアンセンを監督に据えている。バルセロナ下部組織あがりのクリスティアンセンはバルサでは出場機会はなくデンマークなどを経てキャリアの晩年ブンデスリーガのボーフムで得点を量産し再注目を浴びた。元スペイン代表ではあるが、ドイツ時代の印象で覚えているファンのほうが多いだろう。

ラドリツァーニは彼を監督に据えた理由として、レスターやハダースフィールドのように監督、クラブ、サポーターと一体になればプレミアリーグへ昇格しあるいは良い成績を残せるだろうと考えているようだ。

なお、元日本代表の藤田俊哉氏も今季よりアジア地域のヘッド・オブ・フットボール・デヴェロップメントという役職についており、強化部長の補佐役ということであり、日本人選手の発掘は藤田由縁のものなのかもしれない。

井手口のライバル、チームメイトは?

さて、イングランド2部に移籍する井手口だが出場機会などはどうなると考えられるだろうか?

かつてポーツマスで川口能活がプレーするなど日本人もこれまで何人か英2部の舞台では戦ってきた。イングランドの2部は世界でも10本の指に入るリーグであり、諸外国の1部リーグよりもレベルが高くまた予算も大きい。そのために各国の代表選手がチームにはひしめき合っており、プレミアリーグへの挑戦を待ちわびている。

リーズの予算も日本円にしておよそ70億円と言われている。一般的なJ2のクラブが10億円に満たない予算であることを考えるとその差が大きいことがわかるだろう。また、J1最高の売上高を誇る浦和レッズでも2016年におよそ66億円である。

では、そんな最高の2部リーグで井手口がライバルとなりそうな選手は誰だろうか?

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