代表選手や魅力的な特徴を持ったチームも…「2部」にも注目だ!

また、1部だけでなく、なでしこリーグは2部にも注目ポイントがある。

高倉麻子監督のなでしこジャパン監督就任以来、ノジマ(当時2部)のDF高木ひかりや、ASハリマ・アルビオンのFW千葉園子、愛媛FCレディースのFW大矢歩とFW上野真実といった2部所属の選手がフル代表に招集され、定着している選手もいる。昨年3月には3部相当のチャレンジリーグに在籍していたバニーズ京都SCのDF石井咲希も選出されていた。

彼女達を“個”として見ていると、やはり代表選手に相応しいフィジカルやスピード、テクニックを随所で発揮している。“個”を見る楽しみとしての2部は新たな観戦ポイントだろう。

また、2016年シーズンに1部初昇格ながら3位へと大躍進した長野パルセイロL、2017年には同じく初の1部で残留を達成した上で、皇后杯で準優勝に輝いたノジマを始め、チームとしても魅力的な特徴を持ったクラブが2部にも多く現れてきた。

昨季創設4年目ながら初の2部を戦ったオルカ鴨川FCは、リーグ最少失点の堅守をもって4位へと躍進し、今季を迎えるにあたって強力な外国籍アタッカーを2人獲得。シーズン前の練習試合や交流戦では1部のチーム相手にも勝利を収めるなど、昇格候補筆頭に名乗りを上げている。

攻撃時と守備時で変化する可変システムを採用しながら独特のポゼッションサッカーを披露する愛媛FCレディースは、代表選手を2人も輩出している。

そして、チャレンジリーグから入替戦を経て昇格を果たしたバニーズ京都(上記写真)。2014年11月から指揮を執る千本哲也監督の下、選手個々の特徴を巧みに組み合わせたパスサッカーは、全国リーグで披露されることでさらなる人気を呼びそうだ。

岡山湯郷Belleの黄金期を築いた元日本代表DF加戸由佳(背番号16)や、1月と2月の代表候補合宿にも選出され、昨季の2部新人賞を獲得したFW谷口木乃実(背番号9)など、新加入選手の実績も2部昇格チームとは思えない。このチームのサッカーに魅了されている選手も多いことだろう。

(※一部画像はなでしこリーグの許諾を得て使用しています)

次回は、女子サッカーを知り尽くした記者が聞く「ASハリマ・アルビオンFW千葉園子選手インタビュー」!

そんな中、昨季の主力を含む多くの選手が退団したASハリマ・アルビオン。昨季は怪我で苦しいシーズンとなった日本代表FW千葉園子選手(上記写真)のインタビューを基に、次回は、新たなシーズンに挑むASハリマ・アルビオンの取材記事を公開。お楽しみに!

筆者名:新垣 博之

創設当初からのJリーグファンで女子サッカーやJFLを取材するフットボールライター。宇佐美貴史やエジル、杉田亜未など絶滅危惧種となったファンタジスタを愛する。趣味の音楽は演奏も好きだが、CD500枚ほど所持するコレクターでもある。

Twitter: @hirobrownmiki

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