『AP』は29日、「人権団体は元バーレーン代表DFハキーム・アル・アライビを釈放するようタイ政府に要求している」と報じた。

ハキーム・アル・アライビは1993年生まれの25歳。2013年のアジアカップ予選ではバーレーン代表として3試合にベンチ入りし、西アジアカップにも招集されていた期待のディフェンダーであった。

しかし、彼は同国屈指の若手選手として知られる存在でありながら、後にサッカー界から姿を消す。

兄であるイマッドが政治活動家であったことでバーレーン政府から目をつけられており、彼は16歳から2度に渡って逮捕され、激しい拷問を受けていたという。

最終的には警察署を襲撃したという疑いで逮捕され、彼自身は「その時間はサッカーの試合に出ていた」と関与を否定していたものの、欠席裁判で10年の懲役刑を言い渡されていた。

その取り調べにおいては何度も意識を失うほどの暴行を受けており、彼は代表チームでの遠征を抜け出して国外へと亡命したのである。

2014年末にはようやくオーストラリアへの難民申請が認められ、今季はメルボルン州リーグのパスコー・ヴェイルFCでプレーしていた。

しかし彼は今回訪問したタイで身柄を拘束されてしまったという。もしバーレーンに強制送還されることになれば、彼の命の保証はない。

ヒューマン・ライツ・ウォッチのシュナイ・パスク氏は以下のように話し、アル・アライビをバーレーンに送らないようタイに要請していることを明かした。

シュナイ・パスク

「ハキーム・アル・アライビはオーストラリアで難民申請を認められている。タイは彼をオーストラリアに返さなければならない。

どんなことがあっても、タイの出入国管理局は彼をバーレーンに引き渡してはならない。政治的に意図された拷問が行われ、そして懲役10年の刑を科せられる可能性がある。

彼をバーレーンに送り返すことは、難民を保護しなければならないタイの義務を放棄する無情な行為であり、世界的な非難を受けるだろう」