また、クラブ応援番組『ゴラッソ!セレッソ』に、ゲストとして来ていただいたり、一緒にMCをさせていただいたこともありました。
この番組でも数々の思い出がありますが、特に酒本選手がいる回は泣き笑いしてメイクがぼろぼろになるほど爆笑の連続でした。その言葉のチョイスが本当に面白くて、「次はどんなお話をしてくれるのか」と期待しながら収録をしていたことを覚えています。
ピッチリポーターとして、ピッチサイドでみる酒本選手のカッコよさや魅力もたくさんありました。
わくわくするクロスをあげるところ、誰よりも必死さが伝わる表情、交代のときに一目で力を出し切ったと分かる姿、ボールボーイにやさしいところ、試合にでていなくてもベンチで一緒に戦う姿…大好きなところを挙げたらキリがありません!
酒本選手がボールを持つとスタジアムが沸くあの一体感もすごく好きでした。
そして、2017年、ルヴァンカップで初タイトルを獲ったシーズン、酒本選手の新たな一面を見ました。
このシーズンは、ルヴァンカップを戦うメンバーは、主にリーグ戦であまり出場機会に恵まれない選手たちで主に構成。彼らはいつの間にか“ルヴァン組”と呼ばれるようになっていましたが、酒本選手もその一員として戦っていました。
ある日、ルヴァンカップについて酒本選手に話しを聞きに行くと、練習後に大量の汗を流しながら「ごめん…今日はちょっと答えられへんかもしれん…」と言われたことがありました。
こんなことは初めてだったのですが、その表情と姿で、どれだけ日頃の練習中から全力でルヴァンカップを戦っているのか、集中しているのか、私は改めて感じたのです。
決勝に行くまでに何度かそのような場面があり、まさにその姿は「戦う男」のそれでした。
その時は立ち止まってお話を伺えませんでしたが「でも絶対勝てるように頑張ります」と一言だけ残してクラブハウスに入って行く姿は凛々しかったです。
そして、その言葉通り、試合では目の前の一戦に力を出し切って勝ち進めていく背中は本当にカッコよく見えました。