欧州各地で行われたEURO予選。グループFのルーマニア対スウェーデン戦で人種差別騒動があった。
ブカレストでの一戦で標的にされたのは、スウェーデンFWアレクサンデル・イサク。20歳の彼はエリトリアにもルーツを持つ選手だ。
イサクは人種差別的な罵声を浴びせられたものの、主審にはあえて試合を打ち切らないように求めた。そのシーンがこれ。
『SVT Sport』によれば、本人がこう述べたという。
アレクサンデル・イサク(スウェーデン代表FW)
「人種差別主義者の叫びを聞いた。でも、レフェリーには試合を壊す必要はないと伝えた。
そうしてはならない。
馬鹿な者たちの影響によって、彼らの望むものを与えてはいけない」
「彼(主審)に聞こえたかどうか尋ねた。
その後、彼は試合を中止にするかと聞いてきたが、その必要はないと伝えた」
アンドレアス・グランクヴィスト(スウェーデン代表主将)
「コーナーフラッグ付近でモンキーチャントがあった時、イサクと主審と話した。
主審はよかったし、とても強かった。
イサクも素晴らしく強くて、プレーを続けたがった。
2019年にもなってまだこんなことが存在するのは非常に腹立たしい」
マルクス・ベリ(スウェーデン代表FW)
「とても理解できないし、許されない。言葉が見つからない」
主審から試合を中止してもいいと伝えられながらも、あえて戦うことを決断したというイサク。「(同僚からのサポートは)温かかったし、素晴らしかった。それが全てさ」とも語っていたという。
0-2で勝利したスウェーデンはEURO本戦出場を決めている。