2019年にドイツのバイエルン映画祭で最優秀作品賞に輝き、世界各国の映画祭で数々の観客賞を贈られた映画『キーパー ある兵士の奇跡』がいよいよ10月23日(金)、新宿ピカデリーほかで全国公開される。

第二次世界大戦で捕虜としてイギリスの収容所に送り込まれたナチスの兵士バート・トラウトマンが、終戦後にイギリスとドイツを結ぶ平和の架け橋となり、やがて国民的ヒーローとして敬愛されたという驚くべき実話から生まれた物語。

主演のトラウトマンを演じるのはデヴィッド・クロス。『愛を読むひと』(2008年公開)において世界で数々の賞を受賞し、一躍ブレイクを果たしたドイツ出身の俳優だ。そんな『愛を読むひと』の“あの少年”から、大きく飛躍を遂げたクロスの成長ぶりには、映画ファンからも感慨深い声があがっているという。

奇しくも本日10月22日は、マンチェスター・シティで伝説のゴールキーパーとなったトラウトマンの生誕日。以下はトラウトマン役を演じたデヴィッド・クロスのインタビューだ。

クロスはまず初めて脚本を読んだ時のトラウトマンの印象について尋ねられると、「これまで名前を全く聞いたことがなかったから、まずとても驚いた。でも、すぐにこれは映画にしたら素晴らしい物語になると思ったよ」と振り返る。

トラウトマンのキャラクター像については、「正義感が強く、野心もあり、謙虚で真っ直ぐな人。弱気なところが全くないんだ。そして、妻となるマーガレットとのラブストーリーを通じて、彼が戦争に巻き込まれてしまった過程も学ぶことができたよ」と分析した。

プレーの場面では、ゴール前のジャンプでボールを力強く弾き、掴み、まるで経験者であるかのような高い身体能力を発揮したクロス。

サッカーの経験については、「若い頃はサッカー選手か俳優になりたいと思っていたんだ。サッカーもやったことはあるけど、ゴールキーパーは一度もやったことがないから、ゼロから学んだよ。でも、練習通りやっているうちに、自然と動きが身についていったんだ」と吸収力の高さをみせる。

また、YouTubeでトラウトマンの数少ない映像から、彼のプレーを学んだことを振り返り、「1956年のFAカップ決勝戦で彼が首の骨を骨折した時の映像などを見て、彼の全てを真似て再現しようとしたよ」と振り返る。痛みをリアルに表現しながらも、強い精神力でゴールを死守する劇中のクロスの姿は見所のひとつだ。

妻のマーガレットを演じたフレイア・メーバーについては、「とても才能ある女優だよ。これからもスクリーンで素晴らしい演技をたくさん見せてくれると思う。なかでも劇中の終盤でかかる歌『Abide with me』は彼女が歌っていたと聞いて、とても感動したよ」と彼女の多才な才能について話した。

最後に本作から学んだことについて、「スポーツは国をつなぐ、素晴らしい力を持っていると思う。チーム・スピリットが、政治的な違いを超えるものだと教えてくれ、連帯感をもたらしてくれる。トラウトマンは英国において“平和の大使”のような存在となったんだ。スポーツはとてもパワフルなものだと思うよ」と語った。

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国や人種を超え、スポーツの持つ力が平和へと導いた、奇跡のような実話である本作。トラウトマンがいかにして国民的ヒーローとなったのか、その波乱万丈な人生が、明日23日いよいよスクリーンで明かされる!

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