ベスト16は“ワールドリーグ”で考えると「1部残留」

日本は今回で7大会連続7回目のW杯出場で4度目の決勝T進出となったが、過去3度と同じくベスト8の壁に阻まれた。PK戦負けは2度目、残り2回も1点差負け。直近4大会で3度もベスト16に進出しながら、あと一歩届かない現状はもどかしい限りだ。

ただ、日本よりも格上のメキシコ代表は前回大会まで7大会連続ベスト16が続いた。1970年と1986年の2大会でベスト8に進出したメキシコだが、出場枠が32カ国になった1998年大会以降では1度もない。「ベスト8の壁」が大きいことは、日本以上にメキシコが証明している。

日本は1-1の延長PK戦(1-3)で敗れた今回のクロアチア代表戦がW杯通算25試合目だった。「PK戦」を「引き分け」とカウントした通算成績は7勝6分12敗。「勝点」換算すると、25試合で27ポイント。3度ベスト16に進出している直近4大会でも15戦5勝4分6敗の勝点19。そこまで大きな差はない。

30試合制の“ワールドリーグ”があったとすると、この成績はトップリーグ残留争い中、と置き換えるのが妥当な立ち位置だ。各国リーグで1試合平均1ポイントをギリギリ超えているチームはおおよそ残留できている。日本は世界トップのコンペティションで戦える戦績は残しているのだ。

17大会に出場しているメキシコも通算60試合で17勝15分28敗。決勝T進出経験が9回あるが、勝点換算では66ポイントだ。

しかし、トップリーグ参戦7シーズン目だったと仮定すると、まだ残留争いをしている現状はいかがなものか?と考えるのも無理はない。ベスト16は成功でも失敗でもないのだ。