15~16日に行われる関西サッカーリーグ1部~2部の第2節。関西の各地で様々なチームが対戦し、全8試合が開催される。

今回取材したのは、今京都府リーグ以下を除けば唯一の「京都ダービー」となる京都紫光サッカークラブ対ASラランジャ京都の試合。

昨年のシーズンでは下位に沈み、1月に行われた入れ替え戦でなんとか生き残った京都紫光クラブは、短いオフを経ての開幕戦でFC.AWJを相手にドロー。

1部からの降格組に対して健闘を見せ、年間通して苦しい残留争いを戦ってきたタフさを見せていた。

一方のASラランジャ京都は、昨年1部で下位に沈み降格してしまったものの、今季の開幕戦で阪南大Revolutionに勝利して好スタートを切った。ただスコアは4-3と打ち合いになり、後半はかなり苦しい試合を繰り広げてしまった。

そこで迎えた京都ダービー。会場となったアクアパルコ洛西には雨が降っており、ピッチはわずかに水たまりが点在する状況。

前半は両者ともになかなかチャンスを作れない内容で、京都紫光クラブが粘り強く試合を進めてチャンスを伺う。京都ダービーらしい緊張感が漂うなか、0-0のままハーフタイムを迎える。

しかし後半開始直後、ついにスコアが動く。先制したのはASラランジャ京都だった。

青島賛がピッチの右からフリーキックを蹴ると、それをDF忠政慶之選手がヘディング。前節に続いてのゴールで再開からまもなくスコアを動かした。

忠政慶之

「タスクが良いボールを蹴ってくれたので、本当に合わせるだけでした。あれだけ良いボールが来れば、ゴールは取れます。自分も競り合いというのは意識している部分なので、前の試合に続いて決められてよかったです。

前回の試合では後半に3失点してしまいました。それを踏まえて、チーム全体として守備のところ、ポジショニングやプレスをひとつひとつ声を掛け合いながらやっていく。それはみんなが思っていたところで、今日は前回より意識できていたんじゃないかと思います」

さらに74分には右サイドからのクロスを磯部隼也選手がヘディング。見事に追加点を叩き込み、リードを広げた。

そして試合はこのまま終了。ASラランジャ京都が京都紫光クラブを2-0で下し、開幕2連勝を飾った。1年での1部復帰を目指すシーズンをいい形で始めることができたといえる。

一方の京都紫光クラブはこれで1分1敗というシーズンのスタートに。ただ苦しんだ昨年と比べると、かなり安定感を感じる内容を見せている。

出原怜

「前半は僕たちがやりたい展開に持ち込めていました。ラランジャさんは1部から落ちてきたばかりで、実力があることもわかっていましたし、まずは守備から入って攻撃を決めきるチャンスを狙いました。

ただ後半立ち上がりにセットプレーで失点したあと、自分たちで試合を悪くしてしまって、難しいものになってしまったと思います。

1月に入れ替え戦があって、期間も短い中だったんですけども、オフシーズンでしっかり積み上げはできました。タフさや選手層は上がっていますし、開幕戦も含めて『まだまだやれる』という手応えは感じています。

あの入れ替え戦の経験は今年に生きていると思います」

この試合でゲームキャプテンを務めた出原怜選手はこのように話し、勝ち点こそ稼げてはいないものの、『昨年からの積み上げの結果は出ている』と明かした。

ここまでの相手もFC.AWJとASラランジャ京都という1部からの降格組が続いており、おそらくこの後の戦いでその真価を発揮してくれるはずだ。

なお、関西サッカーリーグはこれで一旦中断となり、来週は各地で天皇杯の県予選が行われる。

ASラランジャ京都は23日の10時半から京都産業大学との試合を戦う予定となっており、チーム初となる天皇杯出場に向けての試合に臨む。

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