スティーヴン・ジェラード

ミランとのCL決勝でイスタンブールの奇跡を起こした後にジェラードがリヴァプールを去るというのはバカげた新聞記事のように思えた。

だが、実際には、チェルシーのジョゼ・モウリーニョ監督に誘われた彼は2005年の夏に移籍願いを提出していたのだ。

プレミアリーグ王者であるチェルシーから求められたことで彼は思い悩むことになった。大きな野心を抱き、明確なビジョンを持つ指揮官のクラブでプレーするか、それとも、8歳の時から愛してきたクラブに残るか。

後にジェラード本人はこう話している。契約延長交渉が停滞しているのに苛立ち、リヴァプールが自分を引き留めたいという意思を示してくれることだけを願って移籍願いを提出したと。

結局、彼はレッズに身を捧げることを選択。引退の際、こう述べた。「もちろん、プレミアリーグで優勝できなかったという大きな後悔はある。だが、自分の忠誠を誇りに思う…リヴァプールは全てを意味する」。