日本を過小評価すべきではない
意外にも日本優勢の考えを明かしたフィンク監督。神戸で指揮を執った際は天皇杯を勝ち取ってチーム初のタイトルをもたらすなど、日本で印象的な活躍を見せた。
知日派として日本サッカーをよく知るドイツ人監督は、神戸時代に指導した古橋を筆頭に教え子が招集されているサムライブルーの強さを理解している。
――W杯で日本代表がドイツ代表を打ち破りました。日本代表の評価を教えてください。
「日本はすごくいいチーム。前回大会(W杯)では1-2と(ドイツが)リードしていた中で逆転されて負けました。日本はすごくスピードのある選手たち、クオリティーの高い選手たちがいます。
W杯でいうと、(日本は)前半で後ろに下がって勝負している時間が多く、後半になってからボールを保持していたりと、ハイプレスをかけることによって試合を変えられたイメージがありました。今回も前半の最初から後ろに下がってディフェンスをすると、クロスやウィングでの1対1ですごくいい選手がドイツにいるため、そこは難しくなるんじゃないかと思います。
今回の対戦でいうと、古橋選手が前線で、トップ下の位置に鎌田(大地)選手が入って、4-4-1-1か4-2-3-1でプレーすると思います。ほとんどの選手がヨーロッパでプレーしている状況で、ヨーロッパのテンポやサッカーを分かっている選手がすごく多い。
いまドイツはちょっと自信が欠けているところがあるので、難しい戦いになるんじゃないかと…。でも試合を観に行きたいです(笑)」
――フィンク監督はW杯の日本対ドイツ戦を見て結果に驚きましたか。
「驚きではありませんでした。もちろん負けたという現実を受け止める上で少し驚きましたけどね。
ただ日本代表の強さは分かっていたし、W杯の試合前にドイツのメディアに、『(日本を)過小評価するべきじゃない』と話しました。日本がトップレベルの国になったことは分かっていたので、驚きではなかったです」
――同じ監督として、森保一監督のマネジメントや戦術についてどう見ましたか。
「すごく成功していると思います。2期目で長期体制にも入っていると思うので、それはいい監督の証拠だと思います」