日本サッカーが成長していくには
後に「日本サッカーの父」と称されるドイツ人指揮官デットマール・クラマー氏(2015年死去)が1964年東京五輪男子サッカー代表を指導するため1960年に来日し、世界に通用する基礎的な技術を日本人選手、指導者に教育して日本サッカーの礎を築いた。
それから約30年後に日本はプロリーグを発足し、60年近いときを経て、ついにW杯の舞台でクラマー氏の母国である世界屈指の強豪ドイツを撃破するまでに至った。フィンク監督に日本サッカーの成長の鍵を尋ねた。
――日本のサッカーが今後より成長していくには、何が必要だと思いますか。
「(日本が)より成長していくには、より多くの選手がヨーロッパに来ることが大事だと思います。もうすでにいいチームなので、これ以上良くなってほしくないですが(笑)。もうヨーロッパのレベルと同等の力がありますからね。
新しい世代もすごくいいと聞いてるので楽しみにしてます。いろんなチームが日本人選手を欲していることがいいサインです。
数年前、数十年前だと日本人選手を誰も獲得しないという流れでしたが、いまは(欧州の)どのチームも日本人選手を探しているところが、日本サッカーが成長してきた証拠じゃないかと思います」
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時折、欧州のメディアで日進月歩の如く成長を遂げていると称される日本サッカーだが、着実な歩みにより世界と渡り合えるようになった。
その源流はクラマー氏の母国であるドイツにあり、日本サッカーにとってドイツは切っても切れない存在だ。これまでドイツ代表との対戦成績は1勝1分1敗と、2004年12月の初対戦(0-3で敗北)から20年弱で成績をイーブンにした。
成長の歩みを止めない日本は決戦の地ヴォルフスブルクでマンシャフト相手にどのようなサッカーを見せるのか注目したい。