また、この試合では攻守の切り替えの速さとハイプレスも目立った。
23分のシーンでは上田へのボールがカットされ、逆サイドに展開されたボールのところに堂安が素早くプレスバック。毎熊も加勢して相手を挟み、高い位置でボールを奪取して久保のシュートチャンスのきっかけを作った。
インドネシアが繋いでいく姿勢を見せれば、上田や久保、旗手怜央らが猛プレス。ロングキックを蹴らせて町田浩樹と冨安に処理させるプレーが多く、ビルドアップを許さず攻撃の芽を早期に潰すプレスは効果的だった。
課題はやはり3試合全てで失点の守備
ただ、やはり否めないのが失点の多さだ。この試合も後半アディショナルタイムにロングスローからサンディ・ウォルシュにゴールを許している。
この失点の要因はマークがあやふやだったことと南野拓実のクリアがやや中途半端になってしまったことだ。得点を決めたウォルシュには町田が付いていたがボール処理のためにマークを外してしまい、流れたところの対応に行けず佐野海舟のカバーも間に合わず、鈴木彩艶もシュートを止めきれなかった。
これでグループステージ3試合全てで失点。ノックアウトステージでは1失点が命取りとなるため、早急にセットプレーの守備の改善を図るべきだ。
少し気になったのが、自陣での守備の連動性である。その例として前半30分のシーンが挙げられる。
左サイドで12番のプラタマ・アルハンがボールを持った際、2番のヤコブ・サユリと7番のマルセリーノ・フェルディナンの2人がボールを受けるために動いていた。
アルハンのところには堂安が中を切りながらアプローチ。サユリのところは毎熊が徹底マークしていた。最初中央にいたフェルディナンは遠藤がチェックしていたが、サイドにボールが流れた時に遠藤が少しボールにアプローチ。それによって完全にフリーになったフェルディナンがダイアゴナルランで裏に抜けてボールをもらい、ポケットに侵入されるという場面があった。
このような場面のコミュニケーションと守備のポジショニングは決勝トーナメントまでに改善が必要である。
次戦は中6日での開催。ここからは負ければ敗退するノックアウトステージのため、日本が十分な準備を行ったうえで勝ち上がることを期待したい。