3日に行われた明治安田J1リーグ第6節、サンフレッチェ広島はFC町田ゼルビアとの無敗対決を2-1で制した。
首位町田のホームに乗り込んだ広島は、31分に大橋祐紀のゴールで先制すると、55分には先制弾をアシストした満田誠のPKで追加点。町田の反撃を82分のオウンゴール1点でしのぎ、町田との勝点差を4から1へと縮め2位に浮上している。
「町田のやることは分かっていたのでそこに専念するようにやっていました。チームとして本当に最後に失点するまではいいゲームができたんじゃないかと思います」
そう振り返ったのは、この試合で中盤の底に入り最終ラインの防波堤になり続けた川村拓夢。日本代表にも定着しはじめている24歳だ。
上位対決として注目された一戦だったが、最後の10分以外ペースを握っていたのは終始広島。内容通りの結果を手にし、チーム新記録の12試合連続無敗を達成した要因を川村はこう語る。
「スキッベさん(ミヒャエル・スキッベ監督)3年目ということで、皆やるべきことは分かっていますし、やるべきことを毎試合90分できたら良い結果がついてくることも分かっています。それがここ最近ずっとできていることが好調の要因かなと思います」
一方で、川村個人としてのパフォーマンスも見逃せない。この日もアンカー気味の立ち位置を取り、強度が持ち味の町田に対し、強気な姿勢で真っ向から渡り合う姿が印象的だった。
3月も参加した代表活動での成長について尋ねられると、「守備ではすごく手応えを感じています。その中で、もっともっと攻撃の部分で…ビルドアップの部分だったり、ゴールの部分も狙っていきたいと思います」と語った川村。とはいえ、クラブでは紛れもなく勝敗を左右する存在となりつつある。
広島は再び中3日で迎える次戦、7日(日)に湘南ベルマーレとホームのエディオンピースウイング広島で対戦する。
戦術完成度はNo.1!スキッベ体制3年目、充実のサンフレッチェ広島が「相手の予測を上回る」理由。
「怪我人も増えてきていますし、チーム全員で、総力戦で勝ちにいきます」
町田戦ではDF荒木隼人が負傷交代したが、リーグ優勝を狙うためには選手層の底上げが不可欠。その中で、ピッチの中心に立ちチームをけん引する日本代表MF川村拓夢のプレーに今後も注目したい。