松尾佑介
現所属:浦和レッズ
特別指定:横浜FC(J2/21試合6得点5アシスト)
Jリーグ屈指のスピードスターも、“最強の特別指定”候補であろう。
中学年代から浦和レッズのアカデミーに所属するが、当時は昇格はおろか大学強豪への進学も難しい状況だったという。しかしあえて関東を離れたことが功を奏し、仙台大学時代に大化け。2019年6月、翌年からの横浜FC入りが内定し、同21日には特別指定選手に承認された。
ここからはまさにサクセスストーリーで、J2で21試合6得点5アシストと大暴れ。松田力が持っていた特別指定選手のリーグ最多得点記録を更新した。
横浜FCは松尾加入後、23試合17勝5分1敗という快進撃でJ1昇格を決めている。横浜FCで大活躍した松尾は、2022シーズンに古巣・浦和への復帰を果たした。
野田裕喜
現所属:柏レイソル
特別指定:ロアッソ熊本(J2/5試合0得点)
特別指定として出場した数は決して多くないものの、野田裕喜もここに加えておきたい。
大津高校時代に平岡和徳監督から「サッカー選手じゃなければK-1選手になれる」と言われた大器は、2年時にJ2のロアッソ熊本から特別指定として登録され、同年1試合、翌年4試合の計5試合に出場した(全て先発)。
ここまで紹介した5名は全て大学生の時代に活躍した選手たちで、しかもほぼ全員がサイドを得意とするアタッカー。特別指定の選手はチームに溶け込む時間が短いため、指定期間に限れば単独で仕掛けられる高い個人能力を持った選手が有利なのだろう。
そんな中で高校時代に特別指定され、馴染むのが難しいセンターバックというポジションながら出場した野田は異色の存在であり、「5番」という小さな背番号もそれを際立たせていた。