今季仙台大プロ内定1号へ

PK戦に突入すると、富士大GK藤田と握手をかわした。この試合は泉が7本、藤田が10本の被シュートを受けたが、互いにネットを揺らさなかった。デンソーチャレンジカップに出場した東北選抜でチームメイトにもなった対照的なライバルとの決戦になった。

健闘をたたえ合う泉(左)と藤田

「デンソーを一緒に戦って、(藤田が)素晴らしいキーパーだと知っていた。自分のやれることをしっかりやって、ワタルも相当止めていたので自分も負けられないと思った」と闘志全快で臨んだ。

富士大は1番手のキッカーがボールをポストに叩き、仙台大が全員キックを成功させて決着が着いた。激闘を終えた守護神は満面の笑みを浮かべて駆け寄ってきたイレブンたちと喜びを分かち合った。

昨季東北勢初となる日本一に輝いた宿敵に土を付けて仙台大は東北予選3連覇を達成した。プロ入りを目指す泉にとってJリーグクラブのスカウトが集まる総理大臣杯は格好のアピールの場だ。総合力に優れたプレーで仙台大の今季プロ内定1号を目指す。

「キーパーとして守るところ、スペースを守る、ゴールを守る部分も自分の武器です。その中でも両足のキック、ビルドアップが1番の武器だと思うので、全国大会でもバンバン出していきたいと思います」とプロ内定に向けて意気込んだ。

安心してください止めています!昨季は応援団、ピンチも笑顔のとにかく明るい富士大GK藤田弥が守護神の座をつかむまで

東北屈指の守護神・泉は全国大会の舞台で華麗なロングフィード、緻密なビルドアップ、力強いセービングを駆使して強豪校相手にどれだけの活躍を見せるのか。東北から全国屈指の守護神へと成長する姿を見届けたい。

(取材・撮影 高橋アオ)

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