不動の右サイドバックへと成長した
MF髙橋壱晟
MF髙橋壱晟は今シーズンで自らの地位を確固たるものにした。昨季から右サイドバックにコンバートされ、今季は本格的に右サイドの守りを主戦場としている。第24節熊本戦は累積警告により欠場したが、同試合を除いたリーグ戦に全試合に出場しており、小林慶行監督政権下における不動の右サイドバックへと成長した。
豊富な運動量とキックの技術で千葉の攻守を支える髙橋。長短のパスを使い分けて千葉のビルドアップに貢献するほか、試合終盤でもサイドを駆け上がる身体能力の高さは、小林監督の志向するサッカーを表現するうえで欠かせない。今季の千葉における最も替えがきかない選手と言っても過言ではない。
逆にいえば、千葉としての懸念点は髙橋不在時の試合をどうするか。ここまで負傷離脱がないだけに、髙橋が長期間に渡り出場できない事態が訪れないことを祈るばかりだ。
得点力の光るベテランMF
MF田口泰士
2023年のJ2ベストイレブンにも選ばれたMF田口泰士は、今季得点面での関与が目立つ。昨季のゲームメイカー的な立ち回りに比べて、ゴール前に飛び出していくプレーが増えた田口。ヘディングやフリックなど、多彩なシュートパターンでゴールへの直接的な関与が増えている今シーズンはここまで6得点を記録している。
33歳にして、新たなプレースタイルを築き始めている背番号4だが、同時にチームを引っ張っていく年長者としての役割も強くなっている。キャプテンの鈴木が負傷により、今シーズンは副キャプテンの田口が実質的なキャプテンを任される場面も多く、恐らくその役割はシーズン終盤まで続くだろう。
これから佳境を迎えるJ2において、チーム全体にもプレッシャーがかかると予想されるなか、若いチームを鼓舞することが求められる。プレー面だけではなく、田口がメンタル面でもキャプテンとしての役目を果たせるか。背番号4の存在が今後のカギを握る。