J2ベガルタ仙台は28日、リーグ戦第29節いわきFC戦に向けて仙台市泉区内で練習を行った。中盤の主軸として活躍するMF松井蓮之(れんじ)が地元いわきとの対決に白星を挙げると誓った。

蒸し暑い中で行われたトレーニングだったが、外気に負けないほどの熱気にチームは溢れていた。前節はジェフユナイテッド千葉に2-4の大敗を喫したため、次節J1昇格プレーオフ(PO)争いを繰り広げるいわきとの一戦は勝利を挙げなければいけない。福島県いわき市出身の松井は闘志を燃やしていた。

「中学まで(いわきに)いました。(いわきに)特別な思いはないですけど、地元のチームに勝つことは絶対に必要だと思う。強い意志を持って戦いたいです。目の前の試合に集中していわきに内容、結果でも圧倒していきたい。東北のチームには負けられない」と意気込んだ。

いわきは独自のフィジカルトレーニングに定評があるチームであり、球際の強さや攻守の切り替えの早さはJ2屈指だ。中盤でボールハントを得意とする松井にとって、いわきとの中盤の勢力圏争いは負けるわけにいかない。

「(球際は)僕の強みですし、負けないと思っている。自分の良さを出せれば絶対ボールを取れます。強度の部分も上回れると思うので、相手どうこうではなくて自分の良さを最大限出せればと思っています」と勝利の青写真を描いた。

仙台は今季第18節でいわきを2-1で下している。公式戦通算1勝1分1敗と東北の新興チームとの対戦成績は互角であり、前節も激しい攻防を見せて通算初勝利を挙げた。勝点も仙台が47点に対して、いわきは43点と昇格PO争いで競い合っている。

「試合内容としては強度の高い戦いになってくると思います。そこを強度で戦うのか、上手く自分たちでボールを保持しながら戦うのかは試合をやってみないと分からないです。欲をいえばボールを持ちながら強度でも圧倒することが1番いいと思いますけど、試合の中でなかなかうまくいかないときがあると思う。そこは(MF長澤)和輝さんがいなくなったときにどのようにチームを助けられるかが、真ん中の選手の大事なタスクだと思う。僕を中心にやっていきたいと思います」と背番号6は決意を明かした。

前節千葉戦に出場した長澤(撮影・浅野凜太郎)

前節千葉戦終了後に海外クラブへの移籍のためチームを離脱した長澤と今季中盤でコンビを組んでいた松井は、中盤でリーダーシップを取っていた背番号37のバトンを受け継いで戦う覚悟を示した。