長澤から学び得た収穫

今季J1川崎フロンターレから期限付き移籍で仙台に加入した松井は中盤の核として豊富な運動量で攻守に顔を出し、球際の強さでポゼッション(ボール保持)の回復を努める汗かき役としてチームになくはならない存在だ。そして森山佳郎監督の背番号6に対する期待は大きい。

指揮官は「彼にはリーダーになってもらわないと困ります。ポテンシャルからいったらさらに一回り大きくなってほしいです」とさらなる成長を求めた。

ゲーム形式練習で松井(右)を指導した森山監督

これまでキャプテンシーを見せてきた相方はもうチームにいない。それでもバトンを受け取った松井は多くの学びを得た。優れた位置取りの感覚、技術は自身の糧になっている。

「お互いのポジショニングを見ながら自分のポジションを取るところは前より成長していると思います。和輝さんに『ここを取って、ここにいて』と言われていました。和輝さんがここにいたら、僕がここにポジションを取ったらうまくチームが回る、チャンスになるというところは和輝さんと組んで伸びたところだと思います。ポジショニングの部分はチームの立ち位置もありますけど、相手がいてこそのポジショニングだと思う。うまくポジションを取りながら試合に臨めればと思います」と成長の手応えを口にした。

次節いわきとの決戦に勝利すればシーズンダブルを初めて達成する。同じ東北で競い合うライバルに完勝することは、多くの仙台サポーターから望まれている。

「シーズンダブルも大事ですけど、まずは目の前の試合に勝って『シーズンダブルだったんだ』と思うほうがいいと思います。前節の千葉戦も素晴らしい応援を聞けたことが僕自身とっても興奮したので、(サポーターに)いわき戦も引き続きお願いできたらと思います」と言葉に力を込めた。

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仙台は31日午後7時にライバルいわきをホーム・ユアテックスタジアム仙台で迎える。4季ぶりのJ1に復帰に向けて負けられない戦いに、松井が長所の球際の強さと成長した正確な位置取りで中盤を制圧し、2試合ぶりの白星を奪取する。

(撮影・取材 高橋アオ)

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