[J1第29節柏レイソル2-3東京ヴェルディ、8月31日三協フロンテア柏スタジアム]

柏はシーソーゲームの末に東京Vに2-3で敗戦した。この日、先発出場したFW細谷真大は先制点を記録するも、チームを勝利に導く追加点を奪えなかった。柏のストライカーは日本代表で活躍し、チームに経験を還元すると誓った。

前半8分にゲームが動いた。FW小屋松知哉からのパスをペナルティーエリア前で受けた細谷が右足で打ったシュートはGKマテウスの正面。しかし雨の影響もあったのか、ボールはマテウスの腕から滑り落ちてそのままゴールインした。

「ゴロで打つとは決めていた。正面を狙ったわけではないですが、ゴールはゴール。入って良かったです」と、得点者自身も「ラッキーだった」と振り返るような先制弾だった。

得点後にベンチへと向かうFW細谷真大(背番号19番)

これで今季4得点目となった細谷だが、納得している様子はなかった。

「シュートシーンも多くつくっている中で点を取れなかったことが1番の改善点です。攻撃の起点にならないといけないですし、裏抜けの回数は増やす必要がある。ゴールに迫るプレーをもっと出さないといけないと思います」と課題は山積みのようだ。

柏は勝点33で現在16位。同日には17位の湘南ベルマーレが勝利したため、その差はわずか1ポイント。残留争いに巻き込まれている。

「同じことを繰り返してしまっている。内容が良くても勝てない試合が続いているので、勝ち切れるように準備したいです」と背番号19もチーム状況に危機感を抱いた。

しかしこの試合では光明もあった。後半10分に勝ち越し弾となる3点目を柏から奪い、5バックで守りを固める東京V。対する柏の攻撃陣はバイタルエリア付近から細かいタッチでボールをつなぎ、何度も相手ゴール前へと迫っていた。細谷自身もポストプレーでリズムを生み出していた一人だ。

「去年では見られなかったプレーですし、完全に引いた相手に対してあのプレーが出せたことに成長を感じています」と手ごたえを口にする。

ストライカーはパリ五輪を経て、さらに成長したようだ。A代表の活動にも一層の熱が入る。