勝因は真っ向勝負

大学サッカー屈指の強豪に勝った勝因は、自分たちのスタイルを崩さずに真っ向勝負に打って出たからだ。通常強豪校との対戦はブロックを低めに設定して、相手の隙をカウンターで狙う戦い方がセオリーとなっている。だがこの戦い方は強豪校の圧力に屈してディフェンスラインが瓦解するリスクが大きい。中京大は攻守にメリハリを付けて、攻めれば正確にパスを繋いで相手ゴールへと迫った。

この日先発出場して攻守に奮闘したMF押富大輝主将(4年、ヴィッセル神戸U-18)は「自分たちの強みは前線にみんなが流動的に動いて、ボールを保持しながら攻めて行く戦い方だと思います。そこの強みを『全国の舞台でも臆することなく発揮しよう』と話してピッチに立ったので、それを出せてすごく良かったと思っています」と白い歯をこぼした。

攻守に奮闘してチームをけん引したMF押富主将

テクニックに優れた選手が集まる東海の雄中京大。技術だけではなく、攻め込まれれば泥臭く献身的に守備をこなして流通経済大の攻撃を寄せ付けなかった。真っ向勝負を選択したイレブンは胸を張って勝ち切った。

2回戦は6日午後2時にみやぎ生協めぐみ野サッカー場Bで関東1部東京国際大と激突する。

【インタビュー】注目の大学最強ストライカー筑波大FW内野航太郎が語るパリ五輪メンバー入りへの思い

押富主将は「もっと自分たちがボールを保持しながら、最後の際で決め切るところ、ゴール前で守り切るところをもう一つ高めていかないといけないと思っています。そこの質の部分をもう一つ高めていけるようにしていきたいです」と自分たちのスタイルを突き詰める。2010年大会の準優勝を超える同大史上初の大会制覇に向かって突き進む。

(撮影、取材・文 高橋アオ)

【厳選Qoly】この冬、Jリーグにやって来るかもしれない外国人選手たち(2024-25年/MF・DF・GK編)