AFCの巨大国家は移動が大変
インドネシア
PSMSメダンvsペルシプラ・ジャヤプラ(4719km)
1万7000以上の島々を抱える世界最大の群島国家インドネシアは、赤道付近に位置する東西に長い国家でその距離は5110kmにもなる。
インドネシア1部リーグに相当するインドネシア・リーガ1は18クラブ、リーガ2(2部)は26クラブで構成されている。
ほとんどのクラブが国土の中心に浮かぶジャワ島の都市部に本拠地を構えているが、もちろん西のスマトラ島や東のパプア島のクラブも参戦している。
今シーズンのリーガ1は、スマトラ島のセメン・パダンとパプア島のペルシプラ・ジャヤプラが昇格。
2021-2022シーズン以来、3年ぶりに2つの島のクラブが対戦することになり、4489km離れたクラブ同士の試合に注目が集まる。
しかし、インドネシアのプロサッカーリーグはさらに距離が離れた2クラブが対戦した過去がある。
PSMSメダンの本拠地はスマトラ島北部のメダンを本拠地にしており、過去にペルシプラ・ジャヤプラと試合を行うために、4719km離れた場所へ遠征した。
両クラブはこれまで、リーグ戦で6回対戦しており、メダンが5勝1分で無敗を継続している。
今シーズンは1部昇格を果たしたジャヤプラに対し、メダンは2部残留。
両クラブがまた4700kmの大遠征をする日は来るのだろうか。
オーストラリア
パース・グローリーvsウェリントン・フェニックス(5258km)
🇳🇿 New Zealanders Wellington Phoenix have travelled 5,258km for their league game vs. Perth Glory - known as the Distance Derby - today.
To put the distance into perspective, it is 4x more than Swiss Super League club Luzern travel for ALL of their regular season games combined! pic.twitter.com/eULJmYvKTJ
— The Sweeper (@SweeperPod) February 24, 2024
南半球のオセアニア地域最大の国土面積を誇るオーストラリア。
今月開幕した同国の男子プロサッカーリーグのトップディヴィジョン『Aリーグ・メン』は、全13クラブが参戦しており、昇降格制度は採用していない。
同リーグの中で最西端に位置しているクラブが、西オーストラリア州の州都パースに本拠地を置くパース・グローリーFC。
最東端に本拠地を置いているクラブがニュージーランドから参戦しているウェリントン・フェニックスだ。
両クラブのホームスタジアムのHBFパーク(パース)とスカイ・スタジアム(ウェリントン)の距離は、なんと5258kmも離れている。
これは東京からシンガポールの直線距離(5300km)に匹敵する。
Aリーグファンは、あまりに距離が離れている2つのクラブ同士の対戦を「ザ・ディスタンス・ダービー」と呼んでいる。
このダービーマッチは興味深いことに、53試合を対戦してそれぞれ20勝13分20敗と互角なのだ。
直近では26日に同ダービーが行われ、日本人MF長澤和輝(ウェリントン・フェニックス)が先制点を、MF石毛秀樹(ウェリントン)が追加点をアシストしてウェリントンが1-2で勝利した。
今シーズンはMF青山景昌(ひろあき)がNSL(ナショナル・サッカー・リーグ、オーストラリア2部)のマルコーニ・スタリオンズFCからパースにステップアップしており、今後も日本人対決が見られるザ・ディスタンス・ダービーに注目だ。