2010年:松井大輔
当時所属:グルノーブル(フランス)
2010年大会で8番を託された松井大輔は、岡田武史監督が舵を切った現実的かつ成功を収めたチームにおいて、サプライズとも言えるキーマンだった。
大会前に不調に喘いでいた日本は守備的でコンパクトなシステムへと劇的な戦術転換を図る。そのなかで松井は右サイドに配され、その卓越したテクニック、推進力、そして献身的な守備で価値を証明した。
カメルーンとデンマークを撃破し、オランダに善戦してベスト16に進出した全4試合に先発出場。巧みな動き出しで相手のプレッシャーを回避し、日本サッカー史に残るパフォーマンスを支えた。
2014年:清武弘嗣
当時所属:ニュルンベルク(ドイツ)
2014年ブラジル大会では、日本屈指の技巧派アタッカーとして8番を背負ったのが清武弘嗣だ。ブンデスリーガのニュルンベルクでセットプレーやラストパス、独創的なプレーを見せ、高い評価を確立していた。
しかし、アルベルト・ザッケローニ監督のチームは本田圭佑、香川真司、岡崎慎司、遠藤保仁らを中心に構成されており、清武の役割はバックアップに留まった。
大きな期待を背負って臨んだ大会だったが、コートジボワール戦の逆転負け、ギリシャ戦のドロー、コロンビア戦での大敗と、チームは脆くも崩れ去った。清武の出場機会も限られ、その才能を十分に発揮する機会は訪れなかった。
2018年:原口元気
当時所属:フォルトゥナ・デュッセルドルフ(ドイツ)
2018年ロシア大会で8番を着用した原口元気は、日本のワールドカップ史に残る記憶的なゴールを刻んだ。
豊富な運動量や縦への推進力、そして戦術的な柔軟性を備えた彼は、守備の規律と攻撃の「ギラギラ感」を両立できる存在として厚い信頼を勝ち取った。西野朗監督の下、混乱した準備期間を乗り越えて決勝トーナメントに進出した日本において、原口は右サイドの主力としてチームのバランスを維持した。
そして運命のベルギー戦、彼は冷静なフィニッシュで先制点を挙げ、日本に1-0のリードをもたらした。最終的に2-3で逆転を許したものの、原口のゴールは日本を史上最もベスト8へと近づけた。
