ベルギーの地で大きく成長した上田のライバルとなるのが、浅野拓磨、前田大然、古橋亨梧の3名だ。

快足の持ち主として知られる浅野と前田に関しては、森保一監督の信頼が厚い。

浅野は指揮官がサンフレッチェ広島を率いていた頃から師弟関係にあり、当時から重用してきた存在である。一発を期待できるFWで、試合の流れを変えるジョーカーとしても有用だ。

一方の前田は、抜群のスピードを生かしたアグレッシブなプレスがストロングポイントで、カタールW杯では堅守速攻スタイルのキーマンとしてチームに大きく貢献。ラウンド16のクロアチア戦では先制点をマークし、ゴールでも結果を残した。

快足という共通項を持つ浅野&前田と比べて、上田に近いタイプだと言えるのが、2022-23シーズンのセルティックで大車輪の活躍を披露した古橋である。

スコットランドリーグトップの27ゴールで得点王に輝き、リーグMVPなど 「個人4冠」を達成した古橋は、今ノリにノっているストライカー。左右両足から放たれる正確なシュート、クロスに点で合わせる技術と相手ディフェンダーを混乱させる動き出しは絶品だ。サイズは異なるが(※古橋は170cm)、その特長は上田によく似ている。

それぞれに強みを持つライバルと上田を比較すると、やはり182cmという身長(※6月シリーズのメンバーで180cm超は純粋なFWタイプでは上田のみ)は大きな武器となる。

しかし、クラブシーンでは実績を残している上田も、A代表ではまだ得点がない。ライバルに差をつけるためにも、今の上田にはゴールという結果が何よりも求められる。