チャンピオンズリーグからの敗退とリーグ戦での格下相手の連敗によって、危機的状況が叫ばれるユヴェントス。ユーヴェ首脳陣はチーロ・フェラーラ監督へ信頼を表明し、続投を断言しているが、1月のマーケットでの補強は否定するなど、その信頼が100%のものであるかは疑わしい。
不振のチームに対するティフォージの不満は、今夏加入したジエゴとフェリペ・メロに向けられている。カターニア戦の前半途中、屈辱の交代を告げられたブラジル代表MFのフェリペ・メロは、ブラン会長やセッコSDへ不満を爆発させたと報道されるなど、チームにとって大きな火種となりつつある。プレミアリーグ勢、特にアーセナルのアーセン・ヴェンゲル監督が追い続けているとも言われ、1月の去就が注目される。
確かにジエゴとフェリペ・メロはユヴェントスにフィットしているとは言い難い。ジエゴに関しては移籍直後という面もあるが、ジエゴ・システムとして4-3-1-2を採用したチーム事情を考慮すれば、物足りないと言わざるを得ない。フェリペ・メロは、チームメイトとのコンビネーションで問題を抱えているように見受けられる。カターニア戦を例に挙げれば、クラウディオ・マルキージオ、チアゴ・メンデスは共にダイナミズムを有したプレーヤーであり、フェリペ・メロと同様な特色を持つ。相互補完しあえる様な連携は見られなかった。
ブラジル代表監督のドゥンガが「フェラーラはジエゴとフェリペ・メロの起用法を間違えている。」と語るのは、ワールドカップ前に代表の主力選手がパフォーマンスを崩すことを嫌っている部分も大きいと感じるが、セレソンの指揮官の指摘が間違っていると断言する事はできない。ジエゴはジダンではなく、フェリペ・メロにアンドレア・ピルロの様なプレーを求めるのは酷というものだ。無論、フェラーラがどのような役割を求めているのかは計り知れないが、試合内容を鑑みればジエゴとフェリペ・メロを活かしているとは言えない。
窮地に追いやられたユヴェントス。リーグ戦とヨーロッパリーグ次第ではフェラーラ解任の日も近い。フェラーラに残された手は、4-4-2への回帰、4-3-3への移行など抜本的なチーム改革の様に思われるが、改革が行われた際のジエゴとフェリペ・メロの居場所は保証できない。

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