マクラーレン政権下では、センターハーフにランパードとジェラードを並べるという超攻撃的ユニットは機能しなかったが、カペッロの就任後に挑戦した、ジェラードを左に配置し、ランパードを中央に置くというシステムはなんとか機能出来るレベルにまで成長。W杯予選も圧倒的な強さで突破し、本大会でも同システムの運用は確定的と見られている。

だが、ここにきて、メキシコ、日本との親善試合で不満の残るパフォーマンスを披露してしまい、再び共存論に否定的な意見も再燃しているようだ。

Daily Mirror のチーフ・ライターを務めるマーティン・リプトンは、同社のWEBサイト上で共存の可否を提起しながら言及した。


■共存を推進する4つの理由

1.ジェラードとランパードは真のフットボーラーで、彼らは共に献身性を備えている。彼らのセンスを信じればことも上手く運ぶはず。

2.ランパードの得点力が活きれば、イングランドはMFからもゴールを狙える。対戦相手に脅威を与えることも間違いない。

3.カペッロは監督の中の監督だ。2週間もあれば選手達に的確な助言と指令を与えられるはずだ。

4.代表チームには素晴らしい団結力があり、その選手達は自発的にチームを上手く機能させようとできるだろう。ただし、バリーを中央にジェラードを左に置くことが必要にはなるだろう。

■共存を否認する4つの理由

1.ジェラードとランパードは両者共に攻撃的な選手だ。どちらも本能的に守備的なポジションを取ることはなく、チームに脆弱性をもたらすだろう。

2.もし、劣勢に立たされれば、両者はDFと共に攻撃モードに入り、無防備状態に陥る可能性がある。

3.ミスを恐れて、彼らのいずれかが消極的なプレイを行えば、2トップは孤立状態となり、組織性が崩れる恐れがある。

4.彼らが本当に心地よくプレイできていた時はあっただろうか?この議題は、5年間に渡って続いているが、未だに答えはNOだ。今さらこの論議に両者を巻き込む必要はないだろう。

「あなた方はこの問題をどう考えているだろう。ジェラードとランパードは共存できると考えているのだろうか?是非、意見を聞かせて欲しい」


最後にリプトンはこう締めくくったが、現在のところ、このテーマに対するリアクションは見られない。

ただ、忘れて欲しくないのは、何も問題を抱えているのは日本代表だけではないということだ。強豪国ですら彼らなりの懸念材料があるのだ。

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