メルボルン・ヴィクトリー | 1 | - | 2 | 済州ユナイテッド |
オールソップ |
37' |
41' 84' |
パク・ヒョンボム イ・ヒュノ |
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3月12日に監督を交代したメルボルン。大敗したガンバ戦とは違い4バックを採用し、ただ放りこむのではなく後方からある程度パスを繋いでいくこと、中盤の攻撃意識を高めることが意識されていた。しかし単純なパスミスが多く、戦術はあまり機能しなかった。 その苦しい展開の中であげた37分の先制点は貴重だった。高い位置でのインターセプトから、スルーパスをトンプソンが中央で収めて右サイドへ。開いていたオールソップが中央へ切り返して左足シュート。見事にファーポストに決めてみせた。 だがその後42分、済州のコーナーキックに対してカーナックがペナルティエリア内で胸で正面に落とすというミスを犯してしまう。これをパク・ヒョンボムにシュートに持ち込まれ、同点に追いつかれてしまった。 後半になるとメルボルンは、全体が上がっても下がってもコンパクトにすることを意識し守備を改善、さらにエルナンデスを投入して彼のスルーパスからカウンターチャンスを何度も迎えることに成功する。ところがトンプソン、オールソップがこれを生かせなかった。 そして84分、ここまで済州の決定力不足に助けられていた最終ラインが崩壊。左サイドから途中出場のカン・スイルにクロスを上げられ、逆サイドからゴール前に飛び出してきたイ・ヒュノにヘディングを許す。これがネットを揺らし、メルボルンは先制点を生かせず敗北することとなった。 なおこの試合では、メルボルンサポーターから日本に向けて「Japan - Our thoughts are with you」という垂れ幕が掲げられていた。 |
FCソウル | 3 | - | 0 | 杭州扈ソ城 |
ダムヤノヴィッチ オ・キョンジョン モリナ |
16' 70' 80' |
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天津泰霎セ | 2 | - | 1 | ガンバ大阪 |
チェン・タオ カオ・ヤン(PK) |
25' 53' |
31' |
イ・グノ |
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東北大震災のためにJリーグの開催が中止し、戦う準備を整えるのが困難であったであろうガンバ大阪。アウェーでの戦いに向けて、課題を潰すまでの改善は見せることができなかった。 序盤はメルボルン戦の前半中盤以降に似た展開だった。さらに前線の流動的な動きは、天津の激しいチェックによって自由を奪われてしまった。攻撃意識が高い前線は守備への切り替えが遅く、ルーズボールの強さとオルギンのポストプレー、サイドアタックを武器に仕掛けてくる天津の前に最終ラインは苦しめられることとなった。そして25分にチェン・タオが放った強烈なカーブがかかったミドルシュートでゴールを割られてしまう。 その後、アドリアーノが相手のサイドバックに切り替え早くプレスに行くという選択をしたことで、最終ラインも上がりインターセプトも増え、息を引き返した時間帯があった。31分にはそのアドリアーノの切り替えの速さが生きて、波状攻撃からスルーパスが通り、イ・グノが同点ゴールを上げることに成功する。 しかし前半の終盤には山口が負傷してプレー続行が不可能となり、後半には代わりに投入された高木が、長いボールに対して飛び出してきたチェン・タオを倒してしまいペナルティキックを取られてしまった。53分に再びビハインドを背負うことに。 天津は終盤に引き過ぎる傾向があり、ガンバは反撃のチャンスも多かったものの、アドリアーノと交代で入ってきた選手以外の切り替えや動き出しが早くならず。攻撃のペースが上がらず、点を取り返すことができなかった。 |
アル・ガラファ | 0 | - | 1 | アル・ヒラル |
19' |
ヴィルヘルムソン |
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先日セパハンにホームで敗れたアル・ヒラルは、ラドイが復活した今回もあまりいいチーム状態とは言えなかった。アハメド・アリは守備の献身性やスピードはあるが、空中戦は不得手でポストも得意ではなく、新加入のため連携も乏しい。その為スペースを消されると前線に全くボールが収まらない。 しかし攻撃意識が高い2列目は前線に残りがちで、間延びしたところのスペースにボールを運ばれ、最終ラインが下がってさらに間延びする。そこに2列目が仕方なく戻ってくると、今度は前線がスカスカに。前後分断のサッカーになってしまっていた。 だが、その守備の弱さが逆に「呼び水」となった。序盤から攻撃的に仕掛けてきたアル・ガラファは勢いに乗ってチャンスを生かしに来ていた。しかし19分、カウンター一発でアル・ヒラルは先制点をあげてみせた。縦パスがアハメド・アリに収まり、すかさずシャルフーブとワンツーで裏に抜け、さらにパスを繋ぐ。そこに詰めていたヴィルヘルムソンがゴールに決め、貴重なリードを奪った。 アル・ガラファにとっては非常に厳しい展開だった。序盤から前線が献身的にプレスをかけ、ディアネのドリブル、ジュニーニョのロングパスが冴え渡り、コンビネーションも鮮やかだった。先日までカタール代表を率いていたブルーノ・メツ監督らしいサッカーが創り上げられていた。しかし、その優勢な展開の中で失点するとは、完全にプラン外の出来事だったであろう。 しかも後半はアル・ヒラルがコンパクトさを取り戻し、ディアネとクアシに対してアル・フレイディが右に移ってケアしてきたことにより、徐々にアル・ガラファのチャンスの数が減っていく。さらに70分にローレンスが負傷したことでディアネがトップ下に移り、攻撃力が失われてしまった。 |
アル・ナスル | 2 | - | 1 | エステグラル |
スレイマニ アル・ハルシ |
60' 81' |
21' |
オムランザデー |
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アウェイでの闘いながら、エステグラルは前半に「らしさ」を見せた。サウジアラビアやUAEのチームのように身体能力に長けた選手はいないが、素早いパス交換とフリーラン、組織だったカウンターと献身性がある。真面目でカッチリしたチームだ。 そして21分、エステグラルが先制点を奪取する。右サイドからハワル・モハメド(イラク代表選手の彼だ)がコーナーキックを蹴ると、中央でポッカリとフリーになっていたオムランザデーがヘッド。ゴールに決めた。 しかし、その後徐々にエステグラルは劣勢になっていく。前半はなんとか互角程度で持たせたものの、後半になると防戦一方の展開に。中盤がスカスカになってセカンドボールを支配される状況を止めるため、そして攻撃力が高いスレイマニを止めるため、アミラバディをサイドハーフ気味に置く4バック的なシステムに変更。だがそれもあまり効果を示さなかった。 そして60分、ルーズボールの奪い合いで、そのアミラバディのスライディングがスレイマニに簡単にかわされてしまう。その直後に飛んできた強烈なミドルシュートを、タレブルーは止めることができなかった。 その後は若干盛り返したものの、互角以上の展開には持ち込めず。そして81分にアル・ハルシに直接フリーキックを決められ万事休す。第1節でもアル・ガラファに対してリードしてから守りに入りすぎ、最後に追いつかれたエステグラル。同じことを繰り返し、今度は勝ち点さえ得ることができなかった。 |
(筆:Qoly編集部 K)