2011年6月30日(木) - エスタディオ・イダルゴ(パチューカ)
England
1
1-1
0-0
PK 5-4
1
Argentina
スターリング
40'
得点者
12'
パディージャ


今大会苦しんでいる両チーム、イングランドとアルゼンチンの「因縁の対決」。前者はカナダに勝ちきれず内容も上向かず、後者は他グループの結果によって辛うじて決勝トーナメントに進出してきた。

この試合もお互いに相手を崩せる場面がほとんどない難しい展開となり、1-1の同点で終了。勝負はPK戦に持ち込まれ、5-4でリードしたイングランドが準々決勝へと駒を進めた。

先行したのはアルゼンチン。今日はGLとは違って4バックを採用した。考え方としては3バックに最終ラインを1枚足した形で、守備的な意識が強いもの。相手の唯一の武器であるウイングの突破を抑えるためサイドを厚くし、足元に繋いでくる傾向を狙ってファウル覚悟で当たり、リズムを作らせないという戦術だった。

序盤はほとんど流れの中からチャンスはなかったものの、12分にキーパーのミスを生かして先制する。右サイドからのセットプレーで、ピントが低く鋭いボールをゴール前に入れると、ピックフォードがキャッチできずファンブル。すかさず詰めたパディージャがゴールに押し込み、リードを奪った。

一方イングランドは、序盤やこそ相手を攻め立てたものの、徐々にペースダウン。アルゼンチンの流れに飲み込まれてしまっていた。決定的なパスやクロスを出せる選手はおらず、フリーランも乏しいため大半を足元に繋ぐ動きのない攻撃。唯一の武器であるウイングの突破力も、20分も過ぎるとなかなか生かせる場面がなくなっていた。

だが、スターリングのカットインだけが武器として残っていた。ベロソとアリオネが中央へのコースをあまり切らなかったため、スターリングは精力的にドリブルで中央に持ち込みシュートを放った。そしてその形から40分、強くミートしなかったシュートが幸運にもゴール右隅の絶妙なコースに決まり、同点に追いつくことに成功した。

しかし後半はスターリングが疲弊するにつれて攻撃の手が失われた。代わって終盤に投入されたモーガンも何度かチャンスを作ったが得点に結びつかず。

そして同点のままで試合が終わり、PK戦に持ち込まれた。

先攻を選択したイングランド、後攻のアルゼンチン、ともに1,2番手が成功し、3番手が失敗。差が開いたのは2-2で迎えた4人目。ピックフォードがアリオネの甘いシュートを確実に弾いてリードを奪う。最後はキャプテンマークを巻くチャロバーが冷静に決め、イングランドが勝利を手に入れた。

ツꀀ

なお、他の試合の結果は以下の通りとなった。

● ドイツ 4-0 ウズベキスタン 【得点:ギェンター(20')、ヴェイザー(40')、イェジル(43')、ドゥクシュ(50')】

● メキシコ 2-0 パナマ 【得点:フィエロ(2')、ブエノ(89')】

● フランス 3-2 コートジボワール 【得点:ベンジア(37' 74'PK)、ナンジス(65') / スレイマヌ・クリバリ(3')、ディアラスバ(25')】


(筆:Qoly編集部 K)

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