11日に行われた2014年W杯・北中米カリブ海最終予選の第9節で、パナマを2-1で下し4位に浮上したメキシコ。大観衆を集めたホーム・アステカで前半に先制しながら終盤に追い付かれ、引き分けも脳裏をよぎり始めた試合終了間際、直前に途中投入されたばかりのFWラウール・ヒメネス(クルブ・アメリカ)がスーパーゴールを決める。

GKが一歩も動けない、絵に書いたようなオーバーヘッドゴール

先月、予選の不振によりホセ・マヌエル・“チェポ”デラトーレ監督を解任し、この4位パナマとの大一番がモンテレイの黄金期を築き上げたビクトル・ブセティッチ監督の初陣となったメキシコ。引き分けに終わっていれば順位は5位のまま、W杯ストレートインの3位以内は消滅しプレーオフ出場の4位さえ自力での突破がなくなるところだったが、ヒメネスの文字通り起死回生の一発により救われた。そのヒメネスは、

「運よくボールが見えたので体を投げ出した。勇気を出し大胆にならなければいけなかったんだ」

とピッチ上での心情を吐露。ロンドン五輪の優勝メンバーで今年のコンフェデにも出場していたヒメネスもA代表ではまだこれといった結果を残しておらず、このスーパーゴールにより一躍ヒーローとなった。

メキシコはこれで勝ち点を11に伸ばし、最終節に勝てば3位の同14ホンジュラスに並ぶ可能性を残したが、一方で敗れると5位で同8パナマに並ばれ、得失点差で逆転(つまり予選敗退)される危険もあり、依然として予断を許さない状況が続いている。メキシコの最終節は15日にアウェイでコスタリカと、パナマはホームでアメリカと対戦する。

試合ハイライト


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