◆ドラマのような物語
始まりは6シーズン前までさかのぼる。
今田さんがテリーに特別な想いを寄せるようになったそもそものきっかけは、2007-08シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ決勝「チェルシー対マンチェスター・ユナイテッド」のテレビ観戦だった。
死闘の末PK戦までもつれ込んだこのファイナルは、「決めれば優勝」のキックをテリーが失敗して逆転された辛い記憶が詰まる一戦だが、ドログバの退場によって空位となった5番目のキッカーにDFながら名乗り出た漢気が胸を打った。
当時、人間関係に問題を抱え、毎日のようにストレスに悩まされていた今田さん。気晴らしできる趣味も特になく、塞ぎ込みがちの日々だったという。だが、背番号26の勇姿を目の当たりにした日から物事を前向きに考えられるようになり、自分を変えてくれたテリーを恩人として見るようになった。
そのことに対するお礼を一言でいいから伝えたい―。今田さんは常々そう思っていた。
しかし、2012年FIFAクラブワールドカップでは、開幕直前に負った怪我を理由にテリーの来日は実現せず。そのため今回、自らが就職して忙しくなる前に現地に行くことを決意した。
俺の大学生活はロンドンへ行き、テリーに会うことで完結される。そのために卒業式を欠席し、友達との旅行も断った。テリーを観てチェルシーを好きにならなかったら落ち込んで暗い人生を歩んだかもしれたい。今こうして笑顔で過ごせてるのは彼がいたから
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— IMADA (@jtfldd)
2014, 2月 17