ブラジルW杯の準決勝オランダ対アルゼンチンのPK戦では、オランダの1人目、アストン・ヴィラ所属のDFロン・フラールが失敗した。
決勝進出をかけ1人目のキッカーに名乗り出たフラールはゴール正面にキックするも、これは相手GKセルヒオ・ロメロがなんとかセーブ。結局このPK失敗の流れをオランダは払拭することができず、オランダは準決勝で敗れ去った。
そんなこのシーンを目の当たりにしたとあるクラブのファンは、何ともい言えない気分になっていたのかも知れない。なぜなら、アストン・ヴィラに所属する選手は主要国際トーナメントのPK戦でPKを失敗し続けているというのだ。英国『Guardian』からご紹介しよう。
ことの発端は自国開催の欧州選手権1996年大会。イングランド代表は準決勝でドイツと対戦したのだが、0-0で120分を終え結果はPK戦に委ねられた。ともに全員成功で迎えたイングランドの6人目は、現在イングランドU-21代表監督を務めているギャレス・サウスゲイトだった。
この歴史的大一番でサウスゲイトはPKを失敗しチームは敗れるのだが、この時サウスゲイトが所属していたのもアストン・ヴィラであるそう。それ以外でも2004年の欧州選手権の準々決勝ポルトガル戦で当時アストン・ヴィラのダリウス・ヴァッセル、また同じく2004年大会の準々決勝オランダ戦でオロフ・メルベリがそれぞれ両者は失敗しており、アストン・ヴィラの選手は4人連続で主要国際トーナメントのPK戦で失敗しているというのだ。
記事によれば、唯一の成功者は1990年W杯の西ドイツ戦でのデイヴィッド・プラットとルーマニア戦でのトニー・カスカリーノ(元アイルランド代表)のみだそうだ。サウスゲイト以降、失敗した4選手の代表チームはそれぞれ敗れており、今後の欧州選手権2016年大会やW杯2018年大会では、アストン・ヴィラの選手が“貧乏神”扱いされないか少し心配になってくる。
ちなみに、プレミアリーグのチームで最も主要国際トーナメントのPK戦で成功している回数が多いのは14回のアーセナルで、10回のチェルシーが2位。世界で最も多いのはバルセロナで21回だそうだ。