ブンデスリーガ2部から心温まるニュースが届いた。
今回のお話の主人公は、ベルリンをホームタウンに持つウニオン・ベルリン。1966年に設立された比較的新しいチームである。
先週末、このウニオン・ベルリンが発表したリリースが注目を集めているのだ。
記事の中では、「ウニオン・ベルリンはベンヤミン・ケーラーの契約を1年間延長します」と伝えている。プロクラブの発表としてはなんの変哲もない普通のリリースである。しかし、このベンヤミン・ケーラーという選手は先日、ある病が発覚していた。
悪性リンパ腫の一種で、胃がんの特異型とも言われる「ホジキンリンパ腫」である。
1980年8月生まれのケーラーは34歳。すばしっこくスピードあるサイドアタッカーであるが、ボランチとしてもプレー。2013年にカイザースラウテルンから移籍して以降、ウニオン・ベルリンに所属している。
ここまで20節を終えたブンデスリーガ2部でも18試合に出場し2得点をあげるなど、主力として活躍していたケーラー。しかし、先週の頭にがんと診断されたのだという。
ケーラーはこのようにコメントしている。
ベンヤミン・ケーラー(ウニオン・ベルリン)
「私はこの病と闘う。家族、そして私にとっては大きな打撃である。
まず私は順序だってそのことを調べねばならない。
しかし私は全てをかけて闘うことになるだろう。
きっとまた(チームメイトに?)会えるはずさ」
そんなケーラーを応援しようと、ウニオン・ベルリンはこのタイミングで契約の延長を発表したのだ。ケーラーが闘病生活に打ち勝ち、1年後、再びピッチに戻ってこれるための措置である。
これから過酷な闘病生活が待ち受けているケーラーにとって、これほど心強い支援はないことだろう。プロクラブとして、立派な決断であった。