最終予選の展望

現時点で予選突破を決めたのはイラク、サウジアラビア、イラン、UAE、イエメン、シリア、オーストラリア、北朝鮮、タイ、韓国、日本、ベトナム、中国の13チーム。

これに最終予選開催国のカタール、グループBの1位、各グループ2位内での勝敗、得失点差、警告などを踏まえたランキングの5位チーム(ウズベキスタンorグループBの2位)を加えた計16チームが来年1月の本大会へと進出する。

本大会は16チームが4つの組に分かれグループリーグを戦い、各組上位2チームが決勝トーナメントに進出。その後W杯のようなトーナメント戦が行われ、1位、2位、3位の計3チームがアジア代表として来年行われるリオデジャネイロ五輪の出場権を得る。そう、W杯の本大会出場枠が4.5であるのに対し、五輪の枠は3つしかない。

この3つの枠に日本代表は入ることが出来るのか?

筆者は現状では決して楽ではないと予想する。その大きな理由は、実戦レベルでの経験が他の突破国と比べて劣っている点だ。

日本以外のアジア各国のプレーヤーはA代表経験のある選手が多く、イラクのDFアリ・アドナン (チャイクル・リゼスポル/TUR)、イランのMFサルダル・アズムン(FCロストフ/RUS)、北朝鮮のDFチャン・ククチョル(軽工業省体育団/PRK)らは1月に行われたAFCアジアカップ2015の出場メンバー。

また、日本と同じくA代表選出選手が少ない韓国も、2013年に行われたU-20W杯を経験したメンバーが多く選出されている(日本はアジア予選敗退)。

身体能力の高い対戦相手をどのように攻略していくのか。若き日本代表にその経験値が不足していることは否めない。

ただ、開催地がカタールに決まったことは日本にとってかなり有利であるに違いない。カタールの1月の平均気温は約20℃と比較的過ごしやすく、中東の国の中では日本からアクセスしやすい環境である点も魅力的だ。

そして何より、日本サッカーにとって"ありがたい"のはカタールの恵まれたインフラ。

カタール代表の親善試合に良く使用されるアル・サッドのホームスタジアムは、このように一面がきれいな芝生で覆われている。

これまでのアジアでの国際大会において、日本は度々ピッチコンディションに悩まされてきた。しかし今回はそういった点での心配は少ないといえるだろう。

少し古い動画だが、来年1月にはこのミランのような完璧な崩しからのゴールを見ることが出来るかもしれない。

AFC U-23選手権のグループ抽選が行われるのは9月12日。

確かにどういった組に入っても難しい戦いになることが予想されるが、日本人の特徴を生かしたサッカーを行える条件は揃っているだけに、6大会連続の五輪出場をぜひ期待したいところである。

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