ハイライトで見るバーンズ、Jでの活躍は?
ウェリントン・フェニックスはクラブ史上最高タイとなる4位に入り、グランド・ファイナルにも出場を果たす。13得点を決めたバーンズは、リーグMVPに当たるジョニー・ウォレン・メダルを獲得するなど、大きな注目を集める存在となった。
11月に行われたメルボルン・シティ戦では自身初となるハットトリックも決め、得点ランキングでも2位に入った。
ハイライトだけを見ても一目瞭然であるが、体格にあまり優れていないバーンズの強みは、報道されているとおり一瞬のスピードと技術を併せ持つこと、切れ味あるドリブルでの突破、そして得点力である。
1.5列目から前線に顔を出してDFと対峙し、そこからゴールまで持って行くことにかけてはAリーグでも最高レベルのアタッカーだといえる。
しかし、逆に言えば典型的なトップ下でも、典型的なウイングでも、もちろん典型的なストライカーでもない。ブロックの外から相手の隙を狙って侵入し、一瞬でゴールを奪うことが最大の魅力であり、それを生かしたのがウェリントンの特徴的なシステムである。
武藤の後釜と考えるには似て非なるタイプでもあるが、彼を生かしてやろうという形にチームを組み立てられるならば十分に活躍は見込めるだろう。
この数年グラハム・アーノルド監督、ミッチ・ニコルズ、マイケル・マグリンチィ、ミッチェル・デュークがAリーグから日本にやってきているが、なかなかJリーグで活躍出来ない状況が続いている。
ただ、「リーグMVP」がJリーグに来たことはこれまで一度もない(横浜フリューゲルスにいたフェルナンドが後に前身のNSLでMVPになったことはある)。オーストラリア最高の選手が日本にやってきたときどうなるか? バーンズの加入は一つの試金石になるかもしれない。