9月28日、『Le Parisien』は「ベルギー4部のロイヤル・ジェアン・アトワを購入した元フランス代表FWニコラ・アネルカは、コーチとSDを兼任する用意がある」と報じた。
かつてのフランス代表FWニコラ・アネルカは、現在インディアン・スーパーリーグのムンバイ・シティでプレイングマネージャー(選手兼監督)を務めているが、その一方で先月からベルギーのクラブを買い取る話が進んでいた。
ロイヤル・ジェアン・アトワは今年3月に財政破綻をし、3部リーグでの戦いを断念。今季に向けては全ての選手が退団するという本当に厳しい状況であったが、8月半ばにニコラ・アネルカとのクラブを売却するための交渉をスタートさせていた。
8月20日にはその株式が売却され始めたことがクラブの公式ホームページで報告されており、その総額はおよそ30万ユーロ(およそ4037.7万円)であったと推測されている。
そして、このアマチュアチームをプロにまで昇格させるため、アネルカは大きな構造改革を断行するようだ。
まずは選手やスタッフが無料で借りることが出来る共同住宅を購入し、居住空間を改善させること。
さらに、アネルカの義理の父に当たる人物をクラブ専属シェフとして雇い入れ、食環境を整備。
加えて1月にはスーパーリーグでの戦いを終えたアネルカ自身がこのチームのコーチ兼スポーツディレクターに就任し、クラブの全権を担って強化を進めていく方針であるという。
世界には小さなクラブを買って支援するスター選手は数多い。故郷のクラブを所有していたジャンルイジ・ブッフォン、そして近年では本田圭佑もオーストリアのホルンを買ったことで話題になった。
しかし、まさにクラブの全権を担って「リアルさかつく」を自分でやってしまおうというのは、世の中広しといえどゲオルゲ・ハジ(ルーマニアでFCヴィトールル・コンスタンツァを立ち上げた)か、このニコラ・アネルカくらいであろう。