「コヴァチェヴィッチ」といえばやはり、レアル・ソシエダやユヴェントスなどで活躍したユーゴスラビア代表FW、ダルコ・コヴァチェヴィッチのことだろう。

ジダンとコヴァチェヴィッチは1999年から2001年にかけてユヴェントスで一緒にプレーしていた。

187cmの恵まれた体格と高い得点力を武器に活躍したコヴァチェヴィッチ。

2002年に復帰したソシエダでは、トルコ代表のニハト・カフヴェジとコンビを組みリーガを席巻。2002-03シーズンはこの2トップの大活躍もあり、レアル・マドリーに逆転優勝を許したものの2位に入った。このときのソシエダはシャビ・アロンソ、ヴァレリー・カルピン、ハビエル・デ・ペドロらを擁した素晴らしいチームで、当時マドリーの司令塔だったジダンの印象にも残っているはずだ。

そうしたこともあってか、つい懐かしの名前がこぼれてしまったのかもしれない。

一方、3000万ユーロ(およそ38.2億円)の移籍金で今夏マドリーへ加入したコヴァチッチはといえば、ここまで途中出場が中心。また、前節のバレンシア戦でレッドカードを受けてしまい、ジダン監督のデビュー戦には出場することができない。彼の抜けたインテルがセリエAで首位を走るなど、先日「夏の移籍を後悔していそうな7人の選手たち」に選出されてしまったのもやむをえない現状だ。

とはいえ、バレンシア戦までコヴァチッチが今季先発した6試合は実はすべて勝利。年齢もまだ21歳であり、30歳になったクリスティアーノ・ロナウドやルーカ・モドリッチの後を担っていく人材として重要な一人といえる。

その技術も折り紙付きであるだけに、歴史的な10番だったジダン監督のもとでの“逆襲”が期待される。

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