ジョルジュ・ジェズスの改革

チーム構築に確固たる戦略を持つ彼は、スポルティングを率いるに当たって大きな選手の入れ替えを敢行した。FWにはブライアン・ルイス(コスタリカ代表FW)、テオフィロ・グティエレス(コロンビア代表FW)を引き入れ、Bチームからジェウソン・マルティンスを昇格させた。


フォーメーションは4-4-2、あるいは4-2-3-1に変更され、トップの人材はイスラム・スリマニ、テオフィロ・グティエレス、フレディ・モンテーロ(1月に中国へ移籍)、2列目にはブライアン・ルイス、ジェウソン・マルティンス、ジョアン・マリオ、そして1月に加入したかつての教え子ブルーノ・セーザルらが起用されることになった。

両サイドに個人での打開能力が高い選手、あるいは片方を攻撃的なセンターハーフ(この場合ジョアン・マリオがそれに当たる)にすることを好むジョルジュ・ジェズスの戦術を考えれば、セカンドストライカーとなる田中順也はどこにも使いにくいタイプになってしまったようだ。

そのようにチームから外れてしまった選手は彼だけではない。移籍騒動で干されてしまったアンドレ・カリージョを除いても、カルロス・マネの出番は激減し、昨季の後半にブレイクしたDFトビアス・フィゲイレドもまだ1試合しか使われていない。

田中順也と相性が良かったスコットランドの至宝ライアン・ゴールドもBチーム送りとなり、今クラブを離れるための動きを行っているとも言われる。

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