『Los Angeles Times』は「EURO2016における暴力は、2018年ワールドカップに向けての警告である」というケヴィン・バクスター氏のコラムを掲載した。
先日から行われているEURO2016では、残念なことに暴力的行為や試合への妨害行為が頻発している。
大会前にはイスラム過激派によるテロ行為が心配されていたが、皮肉にもサッカーファン自身が暴力を起こしており、秩序の欠如を示している。
ケヴィン・バクスター氏は、これらの行動がワールドカップ2018に向けた警告になっていると話し、その開催地であるロシアの対応を批判した。
ケヴィン・バクスター
「これらの暴動は1980年台を彷彿とさせる。フーリガニズムがサッカーで横行していた時代だ。
暗黒の時代はもう過ぎたように思われていたが、フランスでは暴力の文化が芽を出した。イングランドとロシアのサポーターがマルセイユの街中で衝突し、それから拡大していった。
10日間で数十名が逮捕され、そして病院に運ばれていった。彼らのことをファンだとは言えない。少なくとも、投獄された者については。
逮捕された20名のロシア人の中には、アレクサンデル・シュプリギンがいる。彼は、クレムリン(政府)のバックアップを受けるサポーターグループのリーダーだ。
UEFAは、何らかの暴力が再び起こった場合、イングランドとロシアに追放処分を下すと発表した。しかし、それは起こっていない」
「ドイツとウクライナのサポーターは、リールの街中で同じような暴力を繰り広げた。西欧と東欧の再戦だ。
名も無きフランスのウルトラスは、北アイルランドのサポーターをニースで襲撃した。フランス代表はニースでプレーしていないというのに!
クロアチアのフリーガンたちはサンテティエンヌで発煙筒や爆竹をピッチに投げ入れ、一人のスタッフが軽症を負った。近くにはイヴァン・ペリシッチもいたというのにだ。
発煙筒の投げ込みはこれだけではすまない。ロシア対イングランド、アイスランド対ハンガリーでも起こった」