3. 「日本行き」をかけた一戦でもあった

前述した通り、シャペコエンセはコパ・スダメリカーナの決勝を戦うためコロンビアに向かっていた。

同大会は欧州でのUEFAヨーロッパリーグに相当するもので、チャンピオンチームは例年ルヴァンカップ(旧ヤマザキナビスコカップ)の王者と対戦することになっている。

この大会は、「スルガ銀行チャンピオンシップ」と呼ばれている。

2008年から日本で開催されており、今年もコロンビアのサンタフェが来日。鹿島アントラーズに0-1で勝利し、初のタイトルを獲得していた。

2017年も開催予定であるため、アトレティコ・ナシオナルとの決勝に勝利すればシャペコエンセが大会王者として来日することになっていたのだ(対戦相手は浦和レッズ)。

今回の事故を受け、対戦予定だったアトレティコ・ナシオナルはコパ・スダメリカーナのタイトルをシャペコエンセに譲る意図があると伝えられている。

仮にそうなればやはりシャペコエンセが来日するということになるが…多くの主力選手を失った状態で来年の夏までにチームを発足することが可能かどうかは不明だ。

また、仮にタイトルを譲ったとしても、スルガ銀行チャンピオンシップにはアトレティコ・ナシオナルがやって来るという可能性も拭いきれない。いずれにしても、今回の事故は日本にとっても決して遠い出来事ではないと言えるのだ。

なお、今回の悲劇について日本サッカー協会の田嶋幸三会長も声明を発表。

公式サイトで「ご存知のようにコパ・スダメリカーナの勝者は来年のスルガ銀行チャンピオンシップで日本のJリーグYBCルヴァンカップ優勝チームとの対戦が予定されています。このように日本サッカー界とも関係の深い大会への参加クラブが遭われた事故ということで非常に残念でなりません」と述べている。

【厳選Qoly】日本代表、2024年に評価を下げてしまった5名の選手