今季、大きな期待とともにリヴァプールへ移籍したGKロリス・カリウス。
だが、マインツ時代にはブンデス屈指の守護神として活躍していた23歳は、プレミアリーグの舞台では苦しんでいる。
ここでは、『squawka』が伝えていた「カリウスがマインツではうまくやっていたのに、リヴァプールでは苦戦していること」を見てみよう。
自らのエリアにおける支配権
昨季と今季で最も異なる点のひとつは、ボールをキャッチするのではなくパンチングしようとしているところだ。1試合平均のキャッチ数は1.3で、これは今季のプレミアリーグのGKのなかで最も低い値。
マインツ時代の昨季よりも平均値で1以上低下している。これはGKの自信の欠如を表しており、ゴールラインから離れるリスクを嫌っている。
GKは守備ユニットの一員であり、ボックス内に供給されるクロスボールから危険性を取り除くことはその仕事の大きな一部だ。そうすることでCBはスペースではなく人をマークすることができる。
カリウスの飛び出す意思の無さは、ボーンマス戦の失点でも問題となった。ボックス内の支配においてカリウスは信頼されておらず、リヴァプールのDFラインはかなり深かった。
当たり前のセーブ
1ゴールあたりのセーブ数も昨季と比べてかなり低い。現在は心配になるような、1.17という値だ。
標準的なセーブができないというのは、どんなプレミアリーグのGKであっても抱えてはならない問題だ。
ディミトリ・パイェットのフリーキックもそうだし、ライアン・フレイザーのシュートも彼が伸ばした腕の下を通過している(かなり速い一撃だったが)。
セーブができないことで彼の自信は傷付いたように見えた。ウェストハム戦では自信があるようには全く見えなかったし、彼を打ち破るためにはさして特別なシュートは必要ないようにも感じた。