編集部K

「必要」

不調の香川を好調な選手へ置き換えることは十分に可能である。香川はあくまで日本人のスタンダードを極限まで高めたような選手だからだ。しかし本田は違う。日本人には少ないタイプで、独特の性格を持っている唯一無二の存在だ。このような選手は組織を作る上で重要であるし、アクセントにもなる。ベンチに置いていたとしても使いどころは多いだろう。ましてやハリルホジッチは彼を中心にチームを構築してきた。そこで本田が抜ければ、予選途中でやり方ががらっと変わってしまうことを意味する。UAEに負けたあとならともかく、今やるのは危険であろう。

編集部Q

「不要」

アジアという舞台を見た時に前線でキープができる人材は貴重である。しかし、選考基準の一つとしてクラブで出番を得ていることはこれまで何度も言われてきたわけで、実際に怪我以降は不調な武藤らは選ばれていない。ならば、いま活躍しているメンバーでチームを作っていくべきではないか。幸い、今の日本代表は真ん中から前は選手層が厚い。アジアならばパスの出せるメンバーと快速FWでカウンターも効果的に働くはずだ。

編集部H

「不要」

本田が頭角を表して以来、惨敗の責任を問われた北京五輪の時も含めて彼を支持し続けてきた。しかし、2014年ワールドカップで敗退した後、日本に帰国しなかったあの一件は私を大きく失望させた。確かに彼の代わりは見当たらないが、その発想そのものが“ガラスの天井”を作り上げているように思えてならない。「私のチームに100%特別な選手などいない」と明確にメッセージが打ち出された時、これまで厚いシートに覆われ暗い地中に眠っていた芽が地上に姿を現すのではないだろうか。また、そうして生まれた新たな才能こそがかえって本田を再起させる要因になるはずだ。

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