現実案:ユヴェントス移籍

ただ、ドンナルンマはかつてこうも言っていた。「ミーノとエンツォ・ライオラ、そして僕は結束力のあるチーム」だと。

これはのっぴきならない発言だ。というのも、ご存知の通りミーノ・ライオラが忠誠を尽くすのは、クライアントと彼自身の“財布”のためだけなのだ。

とはいえ、ライオラが選手の世話をしないということではない。むしろ彼は非常によく世話を焼く。だが、本人は否定したとしても、何よりも財政上の幸福を追及することがある。

「(メッシが)私の顧客なら、最低4回は移籍させているだろうね」とは、ライオラの有名な発言だ。

ということで、現実的な案はミランとの契約延長を固辞し、ブッフォンの後継者としてユヴェントスに向かうというものだ。ブッフォンは2018年のワールドカップ後に引退する見込みで、それはドンナルンマとミランとの契約が終わる数週間後のことになる。

かつてユーヴェのジュゼッペ・マロッタCEOは「この20年間、イタリア代表のGKは常にユヴェントスが輩出してきた」と発言している。(ドンナルンマのユーヴェ移籍は)圧倒的なまでに回避不可避に思える。

ポール・ポグバのようなことがドンナルンマにも起きそうだ。ユーヴェ期待の若手FWモイーズ・キーンの代理人でもあるライオラが、ビアンコネリの未来を左右することになるだろう。

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