この夏も日本各地で育成年代を対象とした様々なサッカーキャンプが開催された。

昨今は海外の有名クラブと協力して行われるものも多く、現地のコーチを招いての指導など子供たちにとっては普段なかなか体験できない刺激的な場となっている。

そのなかでも個人的に気になったのが、ブラジルのクルゼイロが行っているキャンプだ。

ブラジルといえば、ワールドカップで最多5回の優勝を誇る“王国”であり、世界中に選手を供給する「育成大国」でもある。日本もその恩恵を受けている国の一つで、Jリーグだけを見ても過去に在籍した外国人選手の数は国別でダントツのトップ!2位韓国の3倍以上の選手たちがリーグの発展に貢献してきた。

クルゼイロはそんなブラジルの中でも、育成に定評があるクラブの一つ。そこで、東京では今年豊洲で実施された「クルゼイロキャンプ」を取材に行ってきた。

クルゼイロEC(クルゼイロ・エスポルチ・クルービ)は、あのロナウドが1993年にプロデビューしたクラブ。

ミナスジェライス州の州都ベロオリゾンテを本拠地とし、ライバルチームのアトレチコ・ミネイロと共用しているホームスタジアム「ミネイロン」は、2014年ワールドカップ準決勝でブラジルがドイツに1-7の歴史的敗戦を喫した地として知られている。

クルゼイロキャンプは東京・大阪の両会場ともに4日間行われ、クルゼイロから来日したカレカコーチとアドリアーノコーチが中心となって指導に当たった。

こちらのカレカコーチは柏レイソルにいたカレカではないが、元ブラジル代表。1988年から1989年にかけて9キャップを記録しており、元トップ選手らしい雰囲気があった。

【次ページ】トレーニングから見えた“違い”と“差”